2022年03月19日
ヴォイジャー(原題:Voyagers)
監督・脚本:ニール・バーガー
撮影:エンリケ・シャディアック
音楽:トレヴァー・ガレキス
出演:タイ・シェリダン(クリス)、リリー=ローズ・デップ(セラ)、フィオン・ホワイトヘッド(ザック)、コリン・ファレル(リチャード)
地球温暖化による飢饉が人類を襲い、科学者たちは居住可能な新たな惑星を探した。そして2063年。可能性を秘めた惑星を発見し、探査隊を派遣することになる。航行にかかる期間は86年。乗員は訓練を受けた30人の子供たちと、彼らの教官であるリチャードが同乗した。子供たちは船内で成長して子孫を残し、惑星に到達するのは彼らの孫の世代だ。子供たちはリチャードに従順に従い、航行は順調かにみえた。そして10年後。クリストファーとザックは、彼らが毎日飲む薬によって人間としての欲望が抑制されていることを知る。そして、反発した乗員たちは本能の赴くままに行動するようになり、ある事件をきっかけに船内の統制が崩壊していく―。
人類が別の惑星を目指すのに、86年。想像するしかない時間と距離です。到着したときには地球側も探査船側も人が入れ替わっています。隊員30人と教官1人は1クラス分。少ない…。どちらにも人は残っているの?惑星が移住可能とわかってそれから出発しても遅いんと違う?と、観ながらいろいろツッコミしてしまいました。地球温暖化による飢饉よりも、少ない食料を取り合って大国が争い核戦争が起きるほうが、今や現実的な気がしてしまいます。人類を残すためなら、精子と卵子を保存して適宜受精させて体外で育てる方法が4,50年後には可能になっていそうです。
これは理屈ではなく、閉鎖空間での人の有り様を見る作品なのでしょう。ニール・バーガー監督の『ダイバージェント』(2014年の1のみ。2,3はロベルト・シュヴェンケ監督)も厳しい条件下で闘い、成長していくシリーズでした。集結した若手俳優たちがそれぞれ映画界で活躍しています。
ヤングアダルト路線では恋愛が不可欠。男の子が惹きつけられるリリー=ローズ・デップがいても、薬でコントロールされていては始まりません。それからが見どころかな。(白)
2021年/アメリカ。チェコ、ルーマニア、イギリス合作/カラー/シネスコ/108分
配給:アルバトロス・フィルム
(C)2020 VOYAGERS FINANCING AND DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
https://voyager-movie.com/
★2022年3月25日(金)より全国ロードショー
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