2022年03月08日

ガンパウダー・ミルクシェイク(原題:Gunpowder Milkshake)

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監督:ナヴォット・パプシャド
脚本:ナヴォット・パプシャド、エフード・ラフスキ
撮影:マイケル・セレシン
音楽:フランク・イルフマン
出演:カレン・ギラン(サム)、レナ・へディ(スカーレット)、クロエ・コールマン(エミリー)、カーラ・グギーノ(マデリン)、ミシェル・ヨー(フローレンス)、アンジェラ・バセット(アナ・メイ)、ポール・ジアマッティ(ネイサン)

ネオンきらめくクライム・シティ。サムはこの街の暗殺組織に属する腕利きの殺し屋。だがターゲットの娘を匿ったことで組織を追われ、命を狙われるハメに。殺到する刺客たちを蹴散らし、夜の街を駆け抜ける2人は、かつて殺し屋だった3人の女たちが仕切る図書館に飛び込んだ。図書館秘蔵のジェーン・オースティン、ヴァージニア・ウルフ、アガサ・クリスティの名を冠した銃火器の数々を手に、女たちの壮烈な反撃が今始まる!

サムと呼ばれているのは妙齢の女性。母と生き別れ、殺し屋として組織に育てられたサムの生身のアクションはすごいです。お母さん役は大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の悪役サーセイ・ラニスターを演じたレナ・へディ。『ファイティング・ファミリー』(2019)でも女子プロレスラー役でした。そりゃ強いわ。図書館で働く3人の先輩たちとのシスターフッドも必見。ミシェル・ヨーは今年年女なんですが(聖子ちゃんと同い年)いつまでも華麗なアクションを見せていただきたいです。(白)

男社会に嫌気が差し、反旗を翻した女性たちの派手な暴れっぷりが最高! 仕事や家庭に鬱憤が溜まっていても、この作品を見れば、すっきり爽やかになれること請け合いです。しかも「その状況で?」とか「それをそう使う?」といった普通では考えられないアクションに思わず、笑ってしまうかも。『ジョン・ウィック』シリーズの “ガン・フー”や“カー・フー”を思い出してしました。
そして白石さんも書いているように、ミシェル・ヨーの変わらぬ身のこなしには驚いてしまいます。女性のアクションものは増えていますが、やっぱり若い女優中心の印象。しかし、この作品を見ると、年齢に応じたアクションがあり、本人の意志さえあれば、いくつになってもアクションはできると思え、それが自分へのエールにも繋がっていくかもしれません。(堀)


女性たちは実にカッコよく、対する男どもは力はあるかもしれないけれど、おバカな存在として描かれているのが痛快です。組織のボスは、次々娘が生まれ、やっと息子に恵まれ、女ばかりだった家の中で強い味方を得たのですが、その息子を殺されてしまって、また家の中で居場所をなくしてしまったと語るのです。情けない・・・
男どもに誘拐されながらも果敢に戦った8歳と9か月の少女エミリーが、最後に組織を訪ねた時に胸に抱えているのは『若草物語』。図書館を舞台に女性たちが繰り広げる華麗なアクション。銃が女性作家たちの名作の数々に隠されているのがミソですね!(咲)


基本、ドンパチ映画は好きではないんだけど、この映画は別。身体能力と知恵を絞ったシスターフッド・ハードボイルドアクションが爆裂。そしてユーモアも。
公式HPに「このシーンってあの映画の…? オマージュ満載!」って書いてあり、きっとこういうハードボイルドアクション映画が好きな人にとっては、いろいろな作品へのオマージュがわかるのだろうけど、私が唯一知っていたのは『男たちの挽歌』での周潤發(チョウ・ユンファ)の横跳び2丁拳銃使いのシーンだけ。このシーンはいろいろな映画で繰り返しオマージュされてきたので私でも知っている(笑)。この作品でこれをやったのは、これまた、この作品で唯一知っている女優・楊紫瓊(ミシェル・ヨー)。「彼女のアクションがすごい」と認識したのは、『ポリス・ストーリー3』(1992)。この作品での彼女のアクションを観て、こんなにアクションができる女優がいるんだとびっくりした。あれから30年。今も「横跳び二丁拳銃撃ち」ができる!!
『ガンパウダー・ミルクシェイク』に出演している他の女優さんのことは知らないけど、やはりアクションで有名な人たちなのかな。それにしても図書館が武器倉庫というのが面白い。これも何かの作品に出てきたアイデアへのオマージュなのか。あるいは本の中に銃が隠されているというのが何かの映画へのオマージュなのか。女性作家の本に銃を隠したというのは、この映画ならではのアイデアなのか知りたいところ(暁)。


3月9日解禁になったボウリング場でのバトルシーンを見よ!
https://www.youtube.com/watch?v=W-YAk_9toos

2021年/フランス・ドイツ・アメリカ/カラー/シネスコ/114分
配給:キノフィルムズ
(C)2021 Studiocanal SAS All Rights Reserved.
https://www.gpms-movie.jp/
★2022年3月18日(金)ロードショー

posted by shiraishi at 19:14| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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