監督・脚本:常間地裕
撮影:萩原脩
主題歌:羊文学「夕凪」
出演:サトウヒロキ(宮嶋大翔)、瀬戸かほ(望月双葉)、山田将(藤大吾)、小田敦(嶋寛)、五頭岳夫(三田春雄)、藤原季節(長谷川恭介)、川瀬陽太(前田謙)
故郷を捨てるように上京してきた宮嶋大翔。建設現場で働く彼は、花屋で働く望月双葉と出会い、いつしか恋人同士の関係に。時代は平成から令和へと変化するも、二人の日々は穏やかに流れ、このまま何も変わらないかに思えた。しかし、住居の取り壊しや身近な人の死によって、彼らは変化を余儀なくされる。
「MOOSIC LAB 2019」では「ゆうなぎ」のタイトルで上映。羊文学とのコラボも話題となり、連日満席となった作品。
大翔と双葉のカップルの他に、大吾の日々も描かれ、あるときに交差します。わだかまりがあって故郷を捨ててきた大翔、聞くに聞けない双葉。
何かが足りない、とは誰もが思うものです。もう少しだけなのか、両手にいっぱいなのか、心の空き具合によるのでしょう。双葉が望んだのは小さな幸せでした。大翔くんわかってやってよ。
建設現場の先輩・藤原季節さん、故郷で働く川瀬陽太さん、そしてあちこちで地方出身らしいお爺ちゃん役で見かける五頭岳夫さんが、常間地監督の初長編作をぴりりと締めています。(白)
2021年/日本/カラー/84分
配給:Filmssimo
(C)映画「この日々が凪いだら」製作委員会
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★2022年2月25日(金)シネマカリテほか全国順次公開
初日舞台挨拶左から常間地裕監督、瀬戸かほ、サトウヒロキ、山田将
常間地監督「撮影初日から藤原さんとの共演のシーンがあったことで、サトウさんの顔つきが明確に変わった瞬間があって、私も撮影のスタッフも、その表情を見たことで現場の雰囲気が変わりました。目指す方向が示されたように思え、お二人の共演シーンはとても印象的でした」
瀬戸「企画段階から話し合い、駅で撮影が行われたシーンは自身の経験が盛り込まれているため、とても印象深かった。そのこともあって、自分と近い感覚がある役となり、撮影中、自分なのか、双葉なのか曖昧になりました。ただ改めて見返すとちゃんと双葉だなと思いました」
山田「令和の最初に撮影があったので、それからあったことを、今さまざま思い出します。僕自身も作品に対して思い入れがありますし、たくさんの方々に届くことを祈っています」
サトウ「2019年からは皆さんにとっても苦しい期間だったと思います。自分が俳優部として一緒に映画を作って行く中で、何ができるのか、そこに光があると思ってやっていました。とあるミュージックビデオに本当に救われた時があり、これをしたい、これをやる価値があると思いました。また皆さんと再会できるように映画を作り続けたいです」
常間地監督「3人を含めキャストやスタッフを劇場公開まで待たせてしまったので、申し訳なく思う気持ちもありますが、この決断が正しいと言える日が来て欲しいと思います。(満員の客席を見て)この景色は双方、当たり前じゃないと実感しています。今日が来るまで、映画をやめようと考えたことも正直ありましたが、まだ頑張れる気がします」