2022年02月24日

焼け跡クロニクル

yakeato.jpg

監督・撮影:原將人、原まおり
音楽:原將人
出演:原將人、原まおり

2018年7月、昔ながらの町家が残る京都西陣。路地奥にあった映画監督・原將人の自宅が不慮の火事で全焼した。幸い家族5人は無事だったものの、すべての家財道具と保管していた映画フィルムや機材が焼失してしまう。原は新作のデータを救いに火の中へ戻り、やけどを負って入院。夫を安心させようと、妻のまおりはとっさに家族の様子をスマートフォンで撮影した。焼け残ったフィルム映像と、火事の後の暮らしをまとめたドキュメンタリー。

これまでの人生で火事には遭っていませんが、子どもの頃、近所の友達の家が半焼したのと、1982年の長崎大水害を間近で体験したことがあります(社宅が高台だったので無事)。焼け跡や水が引いた後に息を飲みました。どんなにダメージを受けようが生活は続くので、すぐになんとかしなければいけないことが山積みでした。原家のご家族のようすを観ながら思い出しました。
映像のデータを取りに戻った夫、慌てて駈けつけながらもスマホで撮影した妻。なんと映画魂のあるご夫婦よ。きっと身体が動いてしまったんでしょう。屈託ない双子ちゃんが映った溶けかかったフィルムが、火事がほんとにあったんだよと見せてくれます。心身共に落ち着いて、この映画を作ることができたこと、お子さんたちが元気を取り戻していることにホッとしました。(白)


火事で家を失ったらどうなるのか。この作品を見て、その大変さを実感しました。白石さんが「どんなにダメージを受けようが生活は続く」と書いていますが、焼け跡に新しく建て直すにしても、別のところに家を見つけるにしても、それまで生活するところをまずは確保する。その上で食事や衣服を調達しなければいけない。そういった火事後のリアルな苦労をこの作品は見せていきます。
一方で焼け跡がどうなっているのかも映し出します。見えるところに取り出したいものがあっても現場には入れてもらえない。かろうじて焼け残った柱などがいつ倒れるかわからず、危険なのだそう。いや、でも入りたいでしょ。火傷を負う危険を顧みずに火の中に飛び込んだ原監督ですから。そこは、ね。持ち出したフィルムの使えるところを繋いでいる原監督の真剣な眼差しに、この監督が次に撮る作品がどんなものになるのか、すごく楽しみになりました。(堀)


2021年/日本/カラー/85分
配給:マジックアワー
(C)2022「焼け跡クロニクル」プロジェクト
http://www.yakeato-movie.com/
★2022年2月25日(金)ロードショー

posted by shiraishi at 14:50| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください