2022年02月06日

西成ゴローの四億円 死闘篇

nsinari sitouhen.jpg
©上西雄大

監督・脚本:上西雄大
製作総指揮:奥山和由
主題歌 「西成 TOWN」 唄:西成の神様(作詞・作曲:せきこ〜ぢ 添詞:西成の神様)
挿入歌 「飛びます」唄:山崎ハコ (作詞・作曲:山崎ハコ)
劇中歌 「川向うのラストデイ」 唄:原田喧太 (作詞:松田優作 作曲:荒木一郎)
出演:上西雄大 津田寛治 山崎真実 徳竹未夏 古川藍 笹野高史 木下ほうか 阿部祐二 加藤雅也(友情出演) 松原智恵子(友情出演) 石橋蓮司(特別出演) 奥田瑛二

『西成ゴローの四億円』(前篇)の続き
大阪・西成で日雇い労働をしながら暮らす土師晤郎(上西雄大)。元妻・片桐真理子(山崎真実)から、娘の心臓移植のために4億円が必要だと聞かされ、何がなんでも4億円つくると闇仕事に勤しむ日々。記憶が少しずつ蘇り、記憶喪失の原因を作ったのはゴルゴダ(加藤雅也)だったことを思い出す。とある教会を根城に表向きは信仰団体を装う秘密結社テンキングス。ゴルゴダは、最高位幹部の百鬼万里生(木下ほうか)の元、邪魔な人間を始末していた。ゴローと縁が出来た闇金姉妹の松子(徳竹未夏)と梅子(古川藍)は暴力団たちと西成の利権争いをしていたが、姉妹のバックにいる韓国眞劉会会長のウー・ソンクー(石橋蓮司)により守られていた。
ある時、世の中に新型ウイルスが蔓延する。西成の仲間たちもウイルスに感染し、倒れていった。ゴローが心を許していたカネやんこと金本康治(笹野高史)もウイルスに侵されてしまう。カネやんは、息子が一緒に暮らそうと声をかけてくれたが、手ぶらではいけないと目と腎臓を売って金を手にしたばかりだった。このウイルスを故意に国外から持ち込んだのがゴローだとニュースが流れる。それはゴルゴダたちと手を組んだゴローの元同僚・日向誠也(津田寛治)が影で糸を引き流したデマ報道だった・・・

残忍なゴルゴダを演じている加藤雅也さん。バタ臭い雰囲気で一見カッコいいのですが、変な髪形に円形ハゲで笑わせてくれます。そして、カネやんを演じた笹野高史さんが、緩衝材のようないい味出してます。カネやんの息子役で実の息子ささの友間さんが出演していて、一緒に出てくるシーンはないのですが、親子共演となっています。松原智恵子さんや石橋蓮司さんも凄味のある役どころなのですが、全編を通じて、「死闘編」と言いながら、どこかほんわかしているのは、大阪弁だからでしょうか。西成を舞台にした人情物語の様相が強かったです。(咲)

記憶が戻ってきたゴロー、アクションの見せ場も多くなります。上西監督は香港映画ファンでしょうか?なんだか昔懐かしい動きが見受けられました。それに加えて、中国資本に翻弄されるとか、ウィルスの蔓延とか、フィクションの中に真実味があり、笑いの中にぴりりと辛みも効いています。
ちょっと面白いシーンは、こわもてのウー会長が相手の目の中に真実を見るところ。いつもテンションMAX!闇金姉妹のお姉ちゃん松子が恋する乙女になって、妹の梅子は面白くありません。それを見透かすのもこの会長です。その眼力羨ましい。(白)


2021 年/日本/カラー/124 分/PG12
企画・製作・制作:10ANTS
配給:吉本興業 チームオクヤマ シネメディア
©上西雄大
公式サイト:https://goro-movie.com
★2022年2月5日(土)より大阪先行上映、2月19日(土)より新宿K'sシネマほか全国順次ロードショー




posted by sakiko at 03:29| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください