2022年01月30日

パイプライン  原題:파이프라인 英題:PIPELINE

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監督:ユ・ハ( 『マルチュク青春通り』『卑劣な街』『霜花店(サンファジョム)運命、その愛』『江南ブルース』)
脚本:ユ・ハ、キム・ギョンチャン
出演:ソ・イングク(『君に泳げ!』)、イ・スヒョク、ウム・ムンソク、ユ・スンモク、テ・ハンホ、ペ・ダビン

石油を盗め!
送油管に穴を開けて石油を盗み、転売する特殊犯罪「盗油」。
カン・セドル(ソ・イングク)は、3分あればパイプに的確に穴をあけることができる敏腕の穿孔技術者。盗油業界で“ピンドリ”の名で知られる彼に、大企業の後継者ゴヌ(イ・スヒョク)が数千億ウォンの盗油作戦を持ちかける。湖南ラインと京釜ラインの二つの油送管が接近している地で、山の上の廃工場の貯水槽に高圧ホースで石油を流せというのだ。10億ウォンで請け負い、町はずれのキャピタル観光ホテルに、ピンドリを頭に、プロ溶接工のチョプセ(ウム・ムンソク)、建築公務員を30年務めたナ課長(ユ・スンモク)、怪力の人間掘削機ビッグショベル(テ・ハンホ)、そして紅一点、ホテルの受付で監視役を務める“カウンター”(ペ・ダビン)が集結する。さっそく夜中に地下で岩盤の掘削を始めるが、付近を見回るチョ警察官がやってくる。作業音を隠すため、カラオケで大音量で歌っていたチョプセが、さらに絶叫する・・・

赤いスポーツカーで現場に赴き、プラダのスーツ姿で華麗にパイプに穴をあけるピンドリを演じたのは、本作が『君に泳げ!』以来、8年ぶりの映画出演となるソ・イングク。ちょうど今、テレビで観ているドラマ「空から降る一億の星」で主役を演じていて、捉えどころのない不思議な魅力のある青年。
盗油作戦を仕掛けた大企業の後継者ゴヌを演じたのは、モデル出身のイ・スヒョク。冷徹な金の亡者を体現しています。ペ・ダビン演じる“カウンター”は、工具や建設機械を器用にこなすリケジョ。これはという場面で大活躍です。 お巡りから出世できないでいるチョ警察官が、要所要所で出没していい味出しているのですが、この人物に関してはプレス資料に記載なく、詳しく知りたいところです。
エンドロールで流れる出演者たちの楽しい動画は、チョプセ役のウム・ムンソクが制作したもの。本作では、ずる賢い役どころで笑いを誘っています。5人が集結し、本名は?と聞かれ、「チョン・ウソン」と答えるチョプセ。(もちろん似てません) ピンドリは、「じゃ僕はウォンビンだ」。
皆それぞれ悪に手を染めるようになったのにはワケがあって、笑えて泣けるアクション・エンターテイメントです。それにしても、ほんとに油送管から油を盗む犯罪はあるのでしょうか・・・ (咲)


「パイプライン」といえばザ・ベンチャーズの曲(64年にシャンテイズのオリジナル曲をカバーして大ヒット)です。当時のギター男子はこの曲をエレキギターで弾きたくて猛練習していました。あちこちの文化祭で生徒を熱狂させていたはずです。なんと半世紀も昔のこと。そんな懐かしい曲が冒頭に流れてびっくり!!
(咲)さんが思い当たらなかったチョ警察官はけっこう大事な役ですよね。『チャンシルさんには福が多いね』(2020)でフランス語の先生役だったペ・ユラム。前野朋哉さんにちょっと似た感じの人です。
泣きボクロが印象に残るソ・イングクはテレビドラマの出演が続いて、映画は久しぶり。ドラマではラブシーンが美しくて特に「キス職人」と呼ばれているようです。本作では女性と絡まないのでそんなシーンはございません。ちょっと残念。その代わり短時間で困難なミッションをこなす男前な姿が観られます。(白)


2021年/韓国/108分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/映倫【G】区分
日本語字幕:福留 友子
配給:クロックワークス
公式サイト:klockworx-asia.com/pipeline/
★2022年2月4日(金) シネマート新宿ほか全国ロードショー

posted by sakiko at 00:11| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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