2022年01月28日

夢みる小学校

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監督・撮影・編集:オオタヴィン
ナレーション:吉岡秀隆
出演:堀真一郎、茂木健一郎、高橋源一郎、尾木直樹

「きのくに子どもの村学園」そこにはテストや宿題がありません。先生もいません。
子どもたちは「プロジェクト」とよばれる体験学習の授業を通じて、自分たちでプロジェクトを運営し自らの頭で考えます。
大人のスタッフは口や手を出さず、子どもから尋ねられたときに一緒に考えます。1人ひとりの個性が尊重されます。教えられ書き写す授業ではなく、実際の暮らしや体験から学びます。そして子どもが自由で幸せであることを一番大切にしています。
この学校は堀真一郎学園長の教育理念のもと、1992年に和歌山県橋本市の山中に誕生しました。今全国に6校あり、自称38歳の堀先生は毎日のように車で回っています。

子どもたちは底抜けに明るくて元気です。学校ってこんなに楽しいの?こんな学校に行きたかった!と思う子どもや大人がたくさんいるはずです。じゃあほかの学校と何が違うのでしょうか?ほかではなぜこういうことができないの?と「?」がたくさん出てきて、観ていくと「!」だらけになります。とかく学校の先生や親たちは「静かに」とか、「~してはいけません」と指図したり、禁止したりします。自分がそうやって育ってきたからです。
こんなに自由にできるのは、私立の学校だからでしょ、と思うでしょう?それが、公立の学校だってできるのです。実践している学校を紹介しています。通知表って、校則ってなくてもよかったんだと知って驚いたのなんの。管理したい大人の都合でできたものだったんですね。
これはまっさきに文科省のお役人と、学校の先生たちに観てほしいです。子どもの個性を伸ばし、自分で考え、意見をはっきりと言う、そして他者を尊重する…そんな大人に育ったら世の中変わるのに(変わっては困る人がいるんだよね、きっと)。目からうろこがポロポロ落ちることうけあい。(白)


本作を観て、学校というのは、学問を教える場ではなく、学びたいという心を育むところであるべきなのだとつくづく思いました。文科省の教育指針に沿いながらも、学校や教師の裁量で、こんなにも伸び伸びとした教育の場が作れるのですね。
自分自身を振り返ると、小中高、さらに大学と、それぞれで素晴らしい先生に出会うことができ、それはとても幸せなことと先生たちに感謝です。特に、小学校5・6年の担任だったK先生は、まさに自由な心を育ててくださいました。お天気がいいと「缶蹴り行こか」と皆を外に連れ出し、授業中には脱線してご自身の経験談をよくしてくださいました。勉強を教わった記憶がない・・・ でも、勉強が大好きでした。妹からお姉ちゃんの趣味は勉強と言われるほど! 探求心を自然に植え付けてくださったのだと思います。
「2020年度から教育指導要領の主題が「アクティブラーニング(自主的探求)」に大きく舵を切りました」とこの映画の公式サイトにありました。え~? 今ごろ?と、ちょっとびっくりです。 詰め込み式でない教育を皆が受けられますように!(咲)


2021年/日本/カラー/91分
配給:きろくびと
(C)まほろばスタジオ
https://www.dreaming-school.com/
https://twitter.com/dreaming_school

★2022年2月4日(金)シネスイッチ銀座・アップリンク吉祥寺
2月18日(金)から、名古屋 名演小劇場
3月4日(金)から、大阪 シネマート心斎橋にてロードショー!


●きのくに子どもの村学園のHPはこちら

posted by shiraishi at 01:07| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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