2022年01月16日

さがす  英題:Missing

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©2022『さがす』製作委員会 

監督・脚本:片山慎三(『岬の兄妹』)
共同脚本:小寺和久 高田亮
音楽:髙位妃楊子
出演:佐藤二朗
伊東蒼 清水尋也
森田望智 石井正太朗 松岡依都美
成嶋瞳子 品川徹

大阪の下町を大急ぎで駆けていく中学生の少女・楓。父・原田智がスーパーでおにぎりを万引きしたと呼び出されたのだ。呆れかえって家に連れて帰ると、「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」とつぶやく父。「また、冗談ゆうて」と楓。
翌朝、起きると父がいない。必死に町を探し、警察にもいくが、「大人の失踪は結末が決まっとう」と相手にされない。最悪の気分なのに、同級生の花山豊から告白される。付き合うのを条件に豊を父親捜しに巻き込む楓。日雇い事務所で父の名前が載っている現場を見つけ、訪ねていくが、原田智と呼ばれて振り向いたのは若い男だった。お父ちゃんはどこに?

通天閣の見える町での物語。予測不能な思いもかけない展開に、何度もひっくり返りそうになりました。
楓役の伊東蒼さんは大阪生まれ。コテコテの大阪弁が可愛いです。
お父ちゃんは、かつてピンポンクラブを運営していたのですが、家賃が払えなくなってやめました。でも、そこは今でも借り手が見つからないのか、卓球台がまだそのまま置いてあるのです。父と娘が押し黙って打つピンポンの音が忘れられません。(咲)


妻を喪い、立ち直れない夫を佐藤二朗が情けないくらいに見事に体現。「娘がいるんだからしっかりしなさい」と天国にいる妻に変わって叱り飛ばしたくなります。そんな男の娘を演じたのが伊東蒼。情けないだけでなく、殺人犯を見つけたと言ったまま失踪した父を探す姿は健気です。『湯を沸かすほどの熱い愛』の頃はまだ幼かったのに、いつの間にかこんなに立派な中学生になっていました。
ラストは「これでいいの?」と思っていたら、ちゃんとけじめをつけてくれました。父と娘の卓球シーンはハンカチ必須です。(堀)


2022年/日本/123分/PG12
配給:アスミック・エース
公式サイト:https://sagasu-movie.asmik-ace.co.jp
★2022年1月21日(金)、テアトル新宿ほかにて全国公開

posted by sakiko at 19:11| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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