2022年01月16日

ライダーズ・オブ・ジャスティス  原題:RETFÆRDIGHEDENS RYTTERE 英題:RIDERS OF JUSTICE

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© 2020 Zentropa Entertainments3 ApS & Zentropa Sweden AB.

監督・脚本:アナス・トマス・イェンセン
撮影:キャスパー・トゥクセン
編集:ニコライ・モンベウ、アナス・エスビャウ・クレステンスン
音楽:イエッペ・コース
出演:マッツ・ミケルセン、ニコライ・リー・コース、アンドレア・ハイク・ガデベルグ、ラース・ブリグマン、ニコラス・ブロ、グスタフ・リンド、ローラン・ムラ

クリスマスを数日後に控えたエストニアのタリン。少女マチルダはお祖父さんから店頭に売りに出ていた赤い自転車をプレゼントにすると言われるが、青い自転車がいいと答える。マチルダの父で軍人のマークスが任地アフガニスタンから妻に電話すると、娘の自転車が盗まれたから車で学校に送りにいくところだという。
買い物をして大荷物を抱えて列車に乗り込むマチルダと母。眼鏡をかけた男が母に席を譲ってくれる。その後、事故が起こり母を含め11名が亡くなる。
知らせを受け、急きょ帰国したマークスのもとに、二人の男が訪ねてくる。その一人、数学者のオットーが、席を譲ったために奥さんが亡くなられてしまったと誤り、さらに事故ではなく、“ライダーズ・オブ・ジャスティス”と言う犯罪組織が、殺人事件の重要な証人を暗殺するために仕掛けたものだという。マークスは妻の無念を晴らそうと、オットーたちの協力を得て復讐に身を投じていく・・・

眼鏡をかけたオットーは数学者なのですが、いつもおどおどしています。そして彼の仲間レナートはヘラヘラしているし、最強のハッカーだというエメンタールも超デブで、まさに3馬鹿トリオ。オットーは、事故の起こる直前に、一口食べただけのサンドイッチと、ほとんど飲んでいないジュースを列車に捨てていった男が事故の仕掛け人に違いないと推測し、エメンタールが人物像を検索します。ヒットしたのが、エジプトに住むAharon Nahas Shadidという歯科技工士。そんな遠くに住む奴じゃないと、 Palle Olesenという兄がギャングという男に辿りつきます。Omar Shargawiの二役。似てるはず! 
ところで、使用言語は、Estonian、Danish、Arabicとあって、エストニア語とデンマーク語の違いは私にはわからないのですが、イスラームのお祈りを知らせるアザーンが聞こえてきて、エジプトに帰ったAharonがアラビア語で話す場面がありました。これが笑える種明かしになってます。お見逃しなく!
本作のマッツ・ミケルセンは、職業軍人で家族と過ごすこともあまりなかったのに妻を失い、にこりともしない鬱ぎみという役どころ。マチルダに「パパは軍人だから暴力で乗り切ろうとする」と言われます。マチルダはマチルダで、ポストイットに、赤い自転車、青い自転車・・・と、母親が事故死するに至った過程を自分なりに探っています。オットーもまた、女性には席を譲るものと教え込まれてなければ・・・とつぶやきます。でも、人生に「もし」はありません。そんなことを思わせてくれた映画でした。 最後には、それぞれにクリスマスらしいセーターを着て、プレゼント交換。出会いは、どんなきかっけであれ、人と繋がれるのはいいなぁ~と!(咲)


2020年/デンマーク・スウェーデン・フィンランド/カラー/シネスコ/5.1ch/116分 /デンマーク語ほか/PG12
日本語字幕:平井かおり
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx-v.com/roj/
★2022年1月21日(金)新宿武蔵野館ほか全国ロードショー



posted by sakiko at 16:25| Comment(0) | 北欧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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