2022年01月07日

マークスマン(原題:The Marksman)

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監督:ロバート・ローレンツ
脚本:クリス・チャールズ ダニー・クラビッツ ロバート・ローレンツ
撮影:マーク・パッテン
音楽:ショーン・キャラリー
出演:リーアム・ニーソン(ジム・ハンソン)、キャサリン・ウィニック(サラ)、フアン・パブロ・ラバ(マウリシオ)、テレサ・ルイス(ローサ)、ジェイコブ・ペレス(ミゲル)

元海兵隊員で狙撃兵だったジムは愛妻に先立たれ、メキシコ国境付近の町で愛犬と暮らしている。細々と続けてきた牧場は左前になっているが娘に頼りたくはない。ある日、国境を越えて逃げて来た母子に出逢う。2人を追っていたのはメキシコの麻薬カルテル。撃たれた母親は彼に11歳の息子ミゲルを託して絶命した。ジムは行きがかり上、1人残されたミゲルをシカゴに住む親せきの元へ送り届けることになってしまった。カルテルの追撃をかわしながらシカゴにたどり着くことができるのか? 

娘や愛する人を守って闘う男の役が続いていたリーアム・ニーソン。スーパーマンではなく、一芸に秀でてどこか陰のある人物がはまります。今回は頑固な元狙撃兵(=マークスマン)。初めて会った母子が狙われていたため、つい迎え撃った麻薬カルテルから追われ続けます。一緒に1400㎞を旅するこの11歳のミゲルがしっかりしていて、ジムもたじたじ。緊張した場面が続く中で、2人のぎこちない会話に思わず頬が緩みます。
百発百中の狙撃シーンに思わずガッツポーズしたくなります。一番の見どころではありますが、執拗な追手との修羅場をくぐり抜けるうちに、ミゲルとジムが互いをリスペクトしていく心の動きも見逃さないでください。子役賞をあげたいくらいです。
このほど公開されたリーアム・ニーソンのインタビュー動画はこちら(白)


国に尽くし、税金も払ってきたにも関わらず、病気になった妻の医療費を払うために借金をしたことで、妻との思い出の詰まった家を手放さなくてはいけない状況に陥った初老のジム。リーアム・ニーソンにぴったりの役どころですね。何より、守らなくてはいけない存在(妻)を失ったことで途方に暮れていたジムにとってミゲルとの出会いは望んでいたことではなかったし、彼本人は気づいていなかったけれど、守るべき存在ができたことは生きる張り合いになったはず。ミゲルに生きる術の1つとして銃の撃ち方を教えるシーンは本当の親子のよう。
ラストの解釈は見る人によって違うかもしれないけれど、夕暮れのバスに揺られていた、あの時間は幸せだったはずだと思います。(堀)



2021年/アメリカ/カラー/シネスコ/108分
配給:キノフィルムズ
(C)2020 AZIL Films, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト:http://marksman-movie.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/Marksman_JP
★2022年1月7日(金)よりロードショー

posted by shiraishi at 14:46| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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