監督:大島新
プロデューサー:前田亜紀
撮影:高橋秀典
編集:宮島亜紀
音楽:石﨑野乃
監督補:船木 光
制作担当:三好真裕美
宣伝美術:保田卓也
小川淳也氏に密着取材した『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020)に続くドキュメンタリー。第49回衆議院議員総選挙の香川一区の候補、小川淳也(立憲民主党)、初代デジタル大臣・平井卓也(自民党)、そして公示直前この激戦区に日本維新の会から町川順子が名乗りを上げた。大島新監督は小川を追いながら両陣営の候補者に会い、有権者たちにも広く取材する。
投票日の10月31日は、東京国際映画祭会期中だったので、期日前投票に行ってきました。自慢じゃないが棄権したことはありません。←自慢している(笑)。先人が苦労して勝ち取ってくれた選挙権です。行使しないでどうします?
このドキュメンタリーはその香川一区における選挙戦の内側を見せてくれます。生真面目な小川さんが候補者が増えて慌てる場面や、旧知の方へ向かって声を荒げる場面も捉えています。いかにいっぱいいっぱいの闘いであったか、わかろうというもの。結果を知っていても、各陣営、有権者とのやりとり、保守の牙城を崩せるかという緊迫感に、156分の長さを少しも感じませんでした。『れいわ一揆』は4時間もありましたが、やっぱり見続けられましたっけ。政治はエンタメに近いのか?
この衆院選をウィキペディアで調べたら
↓とありました。
有権者 満18歳以上の日本国民
有権者数 1億562万2758人
投票率 55.93%(増加2.25%)
大島監督は「あなたの街にも香川1区があるかもしれない」とおっしゃっています。このドキュメンタリーと今上映中の『決戦は日曜日』を両方観て、日本の政治を見つめて、次は必ず投票に行きましょう。(白)
『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020)は政治に疎い私に「政治絡みのドキュメンタリー作品も面白いかも!」と思わせてくれた作品です。ですから昨年の夏に本作のことを知ったときは「絶対に見たい!」と思いました。
本作は小川淳也陣営だけでなく、平井卓也陣営も同じように映したいという監督の思いとは裏腹に、平井陣営が作る壁がどんどん高くなっていきます。そして切羽詰まった人間は何でもしてしまう。選挙って人間の本質をとことん表に炙り出してしまうものなのだと改めて感じました。
クライマックスでの小川さんの長女さんのあいさつは号泣ものなのですが、それによって平井さんの孤独感も浮かび上がってきました。家族や友人が総出でサポートする小川陣営に対して、平井陣営にはスーツ姿のスタッフばかり。映画は思いもよらぬものまで見せてしまうものなのですね。(堀)
●大島新監督インタビューはこちら
2021年/アメリカ/カラー/DCP/156分
配給:ネツゲン
宣伝:きろくびと
https://www.kagawa1ku.com/
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