2021年12月05日
ローラとふたりの兄(原題:Lola et ses freres)
監督・脚本:ジャン=ポール・ルーブ
出演:リュディヴィーヌ・サニエ(ローラ)、ジョゼ・ガルシア(ピエール)、ジャン=ポール・ルーブ(ブノワ)、ラムジー・ベディア(ゾエール)
フランス西部の都市・アングレーム。弁護士のローラにはちょっと困った2人の兄がいる。眼鏡士のブノワと解体業者のピエール。三兄妹は両親の墓参りで月に一度は集まることが習慣になっている。
ブノワの三度目の結婚式、大遅刻をしてきたピエールの失礼なスピーチが原因で兄弟喧嘩が勃発してしまう。そんな中、ピエールは深刻な仕事のトラブルを抱え、新婚早々ブノワは妻とすれ違うことに。ローラは離婚調停の依頼人だったゾエールとの恋に落ちる。兄たちは妹の恋にいい顔をしない。
父は娘に、兄は妹に甘いとよく聞きます。このお兄さん2人も両親がいないせいもあって、大人のローラに過保護です。まだ会ってもいないローラの恋人が気に入りません。細かい長男は監督・脚本のジャン=ポール・ルーブ。『セラヴィ!』(2017)で共演したガブリエルくんが次男ピエールの息子ロミュくんで出ています。仕事がトラブってイライラしているピエールをジョゼ・ガルシア。間が悪くて災難に見舞われても、意地っ張りで弱みをみせません。弁護士のローラはリュディヴィーヌ・サニエ。いつのまにか40代になりましたが、昔からずっと笑顔が可愛いままです。
あちこちクスクス笑えるコメディ仕立てですが、人生の哀歓もたっぷり。兄弟姉妹は最初のライバル。喧嘩したりもめたりしますが、親亡きあとはやはり頼りになります。いろいろめんどくさいけど、愛情いっぱいの家族の物語。(白)
妹しかいない私は、小さいとき、お兄さんがいたらいいなと、よく思ったものです。ローラのこのふたりのお兄さん、憎めないけど、こんなお兄さんがいたら大変! 頼りになるどころか、世話のやける兄たち。大いに笑わせてくれました。それにしても、フランス人って愛に生きる人たちなのだなぁ~と感心します。懲りずに3度目の結婚をするブノワ。奥さんに逃げられたらしいピエールは、仕事を優先してまたまた恋人に見限られてしまいます。でも、未練たっぷり。弁護士のローラは離婚調停をしていて、修羅場を散々見てきたのに、よりによって自分が担当して離婚したばかりの男と恋に落ちます。
月初めの木曜日に3人で両親のお墓に集まると、必ず近くのお墓にいる男性。亡き妻をよほど愛していたのかと思いきや、生きてる間は憎かったのに先立たれたら寂しいそうで。
フランスの地方都市を舞台に繰り広げられる本作、等身大のフランスの人たちの暮らしを垣間見ているようでした。(咲)
2018年/フランス/カラー/105分
配給:サンリスフィルム、ブロードメディア
(C)2018 NOLITA CINEMA - LES FILMS DU MONSIEUR - TF1 DROITS AUDIOVISUELS - FRANCE 2 CINEMA
https://senlisfilms.jp/lola_and_bros/
★2021年12月10日(金)ロードショー
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