11月6日(土) 新宿K’s cinemaにてロードショー!! 上映劇場
監督:文念中(マン・リムチョン)
音楽:大友良英
主な登場人物:許鞍華(アン・ホイ)、施南生(ナンサン・シー)、徐克(ツイ・ハーク)、陳果(フルーツ・チャン)、田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、劉徳華(アンディ・ラウ)、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)、張艾嘉(シルヴィア・チャン)、蕭芳芳(ジョセフィン・シャオ)
ただ 香港と映画を愛した
人生は映画とともに――
これまでも これからも香港のために映画を撮り続ける
ヴェネチア国際映画祭で「生涯功労賞」を受賞した香港の映画監督許鞍華(アン・ホイ)。『客途秋恨』(1990年)、『女人、四十。』(1995年)、『桃さんのしあわせ』(2011)、『黄金時代』(2014)などの作品で、香港電影金像奨の最優秀監督賞に6度、台湾金馬奨では3回の監督賞に輝くなど、世界的に知られ、今年74歳になる香港の映画監督アン・ホイ。1980年代以降、ツイ・ハークやイム・ホー、パトリック・タムらと共に、<香港ニューウェーブ>の旗手として香港映画の発展に大きく貢献した40年に及ぶ映画人生。
激動の香港の歴史と時間の流れに沿いながら、アジアの女性監督のトップランナーとしての歩み続けた。香港の文化を重んじ、ロンドンで映画を学んだ彼女は、まさに“東洋と西洋の出会い”と“香港魂”を体現する存在でもあった。今日に至る香港映画の発展に大きな貢献を果たしてきた彼女の実像に迫る。中華映画界の活躍する監督や俳優たちが語るアン・ホイ監督の実像とは!
日本人の母と暮らす慎ましやかな日常生活、香港への思い、女性としての生き様、エネルギッシュな撮影風景を映し出し、ひとりの映画監督のこれまで歩んできた道を探る。シルヴィア・チャン、アンディ・ラウ、ツイ・ハーク、ホウ・シャオシェン、フルーツ・チャン、ティエン・チュアンチュアン、ジャ・ジャンクーなど香港・台湾・中国映画界の映画人たちが、彼女の作品と交遊、人柄について語る。
公式サイトより
マン・リムチョン監督は本作で2021年香港電影監督会新人監督賞受賞!
監督のマン・リムチョンは、美術監督・衣装デザイナーを務めた『君のいた永遠(とき)』(1999年/シルヴィア・チャン監督)で香港電影金像奨芸術監督賞を受賞。『花様年華』(2000年/ウォン・カーウァイ監督/カンヌ国際映画祭2000年最優秀男優賞[トニー・レオン]他多数)のアート・ディレクターも務めた実力派。初監督となる本作で見事、2021年香港電影監督会新人監督賞を射止めた。アン・ホイ監督作では『男人四十』(2002年)の芸術監督、『黄金時代』(2014年)の衣装デザインなども担う。
「あまちゃん」「いだてん」の大友良英が奏でる、香港と映画への想い
音楽はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽で日本レコード大賞作曲賞等、数多くの映画やテレビの音楽を手がける大友良英。大友は『女人、四十。』でもアン・ホイ監督の音楽を手がけ、本作は2度目のタッグとなる。
社会派ドラマからアクション映画、ホラー、コメディ、ラブストーリーまで幅広いジャンルで数々の作品を手がけてきた許鞍華監督。彼女の活躍はとても心強く思ってきました。シネマジャーナルでは、第13回東京国際映画祭(2000)で『千言萬語』(1999)が上映された時に許鞍華監督にインタビューしたことがあります(2000年発行のシネマジャーナル50号に掲載)。実は、その時のアン・ホイ監督の印象はあまりよくはなかったのです。しかも、その後、自分の作品の日本公開があっても監督は日本に来ていないし、日本が嫌いなのかなと思っていました。でも、この作品を観て、あの時の監督の態度の原因がわかりました(笑)。夕方のインタビューで、監督は疲れきっていたのでしょう。同じ質問にうんざりしていたし、煙草も吸いたかったのでしょう。そして、母親は日本人でも、日本に対して、やはり距離を置く思いがあったのかもしれません。でも、『極道追踪』(1991年)や『客途秋恨』 (1990年)は日本で撮影しているし、若い頃あったという反日感情は今はないのではないかと思います。15,6歳頃、母が日本人だと知ってからの母に対する反感とかわだかまりは、だんだなくなって今は二人でつつましく暮らしている様子が描かれていて、ほっとしました。中華圏の名だたる監督たちや俳優たちへのインタビューが出てきましたが、アンディファンの私としては彼のデビュー作『望郷』での若々しい姿を久しぶりに観て、今の活躍ぶりはアン・ホイ監督あってのものだったのだなと感慨深く思いました(暁)。
『桃さんのしあわせ(桃姐)』一行 左から原作者でプロデューサーの李恩霖(ロジャー・リー)、許鞍華(アン・ホイ)監督、桃姐役の葉德嫻(デニー・イップ)、ロジャー役の劉徳華(アンディ・ラウ)
香港/2020年/119分/DCP/日本版字幕:鈴木真理子
協力:大阪アジアン映画祭/鮑智行/柳川由加里
提供・配給:パンドラ
2021年11月07日
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