2021年10月16日

グレタ、ひとりぼっちの挑戦(原題:I Am Greta)

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監督:ネイサン・グロスマン
出演:グレタ・トゥーンベリ、スベンテ・トゥーンベリ

環境活動家グレタ・トゥーンベリに2年間密着したドキュメンタリー。 当時15歳のグレタは、ひとりの内気で繊細な少女であり、発するメッセージもとてもシンプルなものだった。
・気候変動は深刻な危機であることに気づいてほしい。
・安全な未来を守ってほしい。
孤独だった少女が地球の危機を憂い、たったひとりで国会議事堂前に座り込んだ。家族は心配しながらも、そんなグレタの意志を尊重して応援する。

グレタさんの活動を知ったのはニュースでした。思っても行動できない人が大半なのに、こんなに若い人が地球の未来を考えて動いていることに感動しました。それまでにも環境破壊についてのドキュメンタリーや記事など、観たり読んだりしましたが、大人の一人として何ができるだろうと責任も一緒に考えたのはグレタさんのおかげです。夏にはテレビ番組でも特集があって、試写と前後して観ました。グレタさんはとっても小柄な少女ですが、いまは18歳になって、ますます進む温暖化と遅々として変わらない世界を憂えています。絶望しかけているけれど諦めてはいません。

国連総長アントニオ・グテーレスやフランスのエマニュエル・マクロン大統領、ローマ法王と会うグレタさんの姿とともに、非難する大人も登場します。活動が取り上げられるとアンチも出てくるもの、こちらの予告編ではそんな誹謗中傷にも耐えるグレタさんの姿も見せています。取返しがつかなくなってから「あのときああしていれば、こうしていれば」と後悔しても遅いですよね。子どもや孫を送り出した自分が具体的にできることを見つけて知らせていければと思います。
日本はCO2排出量が世界で5番目に多い国だそうです。電気・ガス・水などを無駄にしない、ゴミを減らす、エコバッグを持ち歩く、なるべく自転車や徒歩で移動など…すぐできることを始めませんか?(白)


ニュースで見ていたグレタさんは、一途な発言が攻撃的に見えて、言ってることは正しいと思うのに、好きになれませんでした。本作の中で、グレタさんは学校の同級生から誕生日パーティーなどに誘われたことがなくて仲間外れと語っています。どこか寄せ付けない雰囲気なのは、アスペルガー症候群故でしょうか。
本作を観ていて、そんなグレタさんをいつも暖かく見守るお父さんの姿が印象的でした。国連でスピーチするためにニューヨークに行くのに、飛行機を拒否し、ヨットで行くグレタさんにも同行。予備知識なく観たので、そこまで出来るお父さんって、よほどお金持ち?と思ってしまったのですが、父スヴァンテ・トゥーンベリさんは俳優で作家。金銭的なことはともかく、時間は自分の裁量で作れる方なのでした。母マレーナ・エルンマンさんはオペラ・メゾソプラノ歌手。2歳年下の妹・ベアタさんは歌手。一見華やかな家族の中で、自分を貫くグレタさん。凄いなと思います。(咲)



2020年/スウェーデン/カラー/ビスタ/101分
配給:アンプラグド
(C)2020 B-Reel Films AB, All rights reserved.
https://greta-movie.com/
★2021年10月22日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー

posted by shiraishi at 12:04| Comment(0) | 北欧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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