2021年08月15日

祈り 幻に長崎を想う刻(とき)

2021年8月20日(金)より、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー!
8月13日(金)より、ユナイテッド・シネマ長崎にて先行公開 劇場情報 

ポスター「祈り ―幻に長崎を想う刻―」 _R_R.jpg
(C)2021 Kムーブ/サクラプロジェクト

監督:松村克弥
原作:田中千禾夫(たなかちかお)
脚本:渡辺善則 松村克弥 亀和夫
エグゼクティブプロデューサー : 中込重秋 矢敷和男 中原大幾(Motki) 
撮影監督 : 髙間賢治J.S.C.  
美術 : 安藤 篤 
音楽 : 谷川賢作 
特殊メイク : 飯田文江 
VFX :渡辺輝重 
編集 :川島章正 
助監督:山本優子
出演
鹿:高島礼子
忍:黒谷友香
一ノ瀬:村田雄浩
被爆マリア像の声:美輪明宏

失われつつある戦争の肉声を記憶しつづけるために……。
岸田演劇賞、芸術選奨文部大臣賞受賞。
現代演劇の金字塔「マリアの首」を映画化

人類史上、実際の武器として使用された原子力爆弾は、広島、長崎に投下された。これは原爆投下地となった長崎で、復興期を生き抜いた人々と被爆マリア像の数奇な運命をめぐる戦後史である。

1945年8月9日11時2分、8月6日の広島に次ぐ二発目の原子力爆弾が長崎市に投下され、人口24万人のうち約7万4000人が一瞬にして命を奪われた。東洋一の大聖堂といわれた浦上天主堂も被爆し、外壁の一部を残して倒壊。聖母マリア像も崩壊。それから12年の時が過ぎ、1957年(昭和32年)の冬。戦争の爪痕が生々しく残る浦上天主堂跡には、誰も近寄るものもない瓦礫のなかにひっそりと埋もれるように崩壊した「被爆マリア像」が転がっている。そして、そのマリア像を人知れず運び出している2人の女性がいた。カトリック信徒の鹿と忍を首謀者とする一味がある目的で倒壊した浦上天主堂跡から被爆したマリア像人を盗み出していたのである。

1959年に発表され、第6回岸田演劇賞、第10回芸術選奨文部大臣賞を受賞した田中千禾夫の戯曲「マリアの首 幻に長崎を想う曲」を映画化したもの。鹿役を高島礼子、忍役を黒谷友香が演じ、田辺誠一、金児憲史、村田雄浩、寺田農、柄本明、温水洋一ら演技派俳優陣が脇を固める。またマリア像の声を美輪明宏が演じている。主題歌は長崎市出身のさだまさしが「祈り」(アルバム「新自分風土記Ⅰ〜望郷編〜」より)を提供。曲中のコーラスパートは、再建された浦上天主堂で長崎市民コーラスの方々の協力を得て収録されている。監督は『サクラ花─桜花最期の特攻』『ある町の高い煙突』の松村克弥。

終戦から76年を経た現在、太平洋戦争のことや、原爆のことを語れる人たちはどんどん少なくなっている。この時代に、戦争の愚挙や悔恨を後世に語り継ぐために、戯曲「マリアの首 幻に長崎を想う曲」は、『祈り ─幻に長崎を想う刻(とき)─』という映画として新たに生命を吹き込まれた。
戦後12年がたち、復興の兆しが見えはじめた長崎で、日米国交の妨げとなる浦上天主堂の残骸を撤去するか、被爆遺構として保存するかで、市民と行政のあいだで議論を呼んでいた。浦上天主堂の保存を巡って議会が紛糾しているなか、「被爆マリア像」の残骸を持ち出した人々は、なんとかこの像を再建したいと考えていた。
廃墟と化した浦上天主堂に置き去りにされた、崩壊された「被爆マリア像」の姿と、戦後の混乱期の日本の街の姿と人々の思いを表現した作品だった(暁)。


『祈り 幻に長崎を想う刻(とき)』公式HP
配給 : ラビットハウス/Kムーブ 
製作 : Kムーブ/サクラプロジェクト 
制作協力 : NHKエンタープライズ 
製作著作 : Ⓒ 2021 Kムーブ/サクラプロジェクト inori-movie.com 
推薦 : 長崎県教育映画等審議会[青年(含む高校生)向・一般成人向]
2020年/日本/カラー/110分/シネマスコープサイズ/5.1ch
posted by akemi at 17:41| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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