監督:脚本:阪元裕吾『ある用務員』
撮影:伊集守忠
アクション監督:園村健介
音楽:SUPA LOVE
主題歌:KYONO「STAY GLOW feat.TAKUMA (10-FEET)」
挿入歌:髙石あかり×伊澤彩織「らぐなろっく ~ベイビーわるきゅーれ~feat. Daichi」
出演:髙石あかり(杉本ちさと)、伊澤彩織(深川まひろ)、三元雅芸、秋谷百音、うえきやサトシ、福島雪菜 / 本宮泰風
女子高生殺し屋2人組のちさととまひろは、高校卒業を前に途方に暮れていた。明日から“オモテの顔”としての“社会人”をしなければならない。組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たち。突然社会に適合しなければならなくなり、公共料金の支払い、年金、税金、バイトなど社会の公的業務や人間関係や理不尽に日々を揉まれていく。
さらに2人は組織からルームシェアを命じられ、コミュ障のまひろは、バイトもそつなくこなすちさとに嫉妬し、2人の仲も徐々に険悪に。そんな中でも殺し屋の仕事は忙しく、さらにはヤクザから恨みを買って面倒なことに巻き込まれちゃってさあ大変。そんな日々を送る2人が、「ああ大人になるって、こういうことなのかなあ」とか思ったり、思わなかったりする、成長したり、成長しなかったりする物語である。
冒頭はまひろがコンビニ店員に応募して、面接を受けているところです。2人は社会参加もしなければならないんです。はみ出してしまう2人は文句を言いつつ、マネージャー?に従っています(殺し屋登録をしていて、そこから仕事がくるようです)。
阪元裕吾監督の前作『ある用務員』(2021年1月公開)は福士誠治さんが「表の顔は用務員、裏の顔は暗殺者」として初主演を飾った作品です。彼を倒すため大挙登場する殺し屋の中に女子高生コンビがいて目をひきました。その2人が今回の髙石あかりさん、伊澤彩織さん。前作とは名前も違いますが、殺しのスタイルは同じ。今度は主役なので、もっとしっかりたっぷり描かれています。
髙石さんは舞台版「鬼滅の刃」で、竈門禰󠄀豆子(かまど ねずこ)を演じています。黒髪にぱっちりした大きな目でぴったりですね。伊澤さんは現役スタントウーマン、様々な作品のスタントをしてきましたが、台詞のある役は今回が初めてだそうです。
この二人の日常と生業の殺し屋とのギャップが見どころ。だらだら過ごす2人の「女子高生あるある」な台詞、いざ仕事に出たときのアクションがすっばらしい!!髙石さんのガンさばき、反射としか思えない速さを見て!何人もの敵(男性ばかり)を相手に、ぼそぼそ愚痴りながらも戦う伊澤さん、よくぞ見つけ出してくれました。2人を存分に生かした阪元監督&園村健介アクション監督すごい!!
反社会的な2人が社会でどう生きるのか注目です。まずは観てください。「面白かった~!!」と声が出ますよ、きっと。
阪元監督にお話を伺いました。こちらです。(白)
家ではこんな2人
2020年/日本/カラー/ビスタ/95分
配給:渋谷プロダクション
(C)2021「ベイビーわるきゅーれ」製作委員会
https://babywalkure.com/
★2021年7月30日(金)テアトル新宿ほか全国順次公開