2021年06月13日

トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング   原題:True History of the Kelly Gang

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監督・製作:ジャスティン・カーゼル(『アサシン クリード』)
原作:ピーター・ケアリー「ケリー・ギャングの真実の歴史」
出演:ジョージ・マッケイ(『1917 命をかけた伝令』)、ニコラス・ホルト(『マッドマックス 怒りのデスロード』)、ラッセル・クロウ(『グラディエーター』、チャーリー・ハナム(『パピヨン』)、エシー・デイヴィス(『真珠の耳飾りの少女』)、ショーン・キーナン(『ドリフト』)、アール・ケイヴ、トーマシン・マッケンジー(『ジョジョ・ラビット』)他

19世紀のオーストラリアで、反逆者集団“ケリー・ギャング”を率いた伝説の男ネッド・ケリー。「少年」「男」「モニター艦」という3つの章に分け、ネッド・ケリーの真実に迫る。

「少年」貧しいアイルランド移民の家庭に育ったネッド・ケリー。罪人の父の代わりに、幼い頃から、母と 6 人の姉弟妹を支えてきたが、父の死後、生活のため母はネッドを山賊のハリー・パワーに売りとばす。ネッドはハリーの共犯として 10 代にして逮捕・投獄されてしまう。
「男」出所したネッドは、娼館で暮らすメアリーと恋に落ち、家族の元に帰るが幸せは長くは続かない。横暴なオニール巡査部長、警官のフィッツパトリックらは、難癖をつけてはネッドや家族を投獄しようする。
「モニター艦」鉄のヘルメットをかぶって両手に銃を持つネッド・ケリー。自らの正義、家族と仲間への愛から、ネッドは弟らや仲間たちと共に“ケリー・ギャング”として立ち上がる・・・

本作を通じて感じたのが、アイルランド人であることの悲哀。「じいちゃんはイングランド人に虐げられて、オーストラリアにやってきた」とネッドは手記の冒頭に記します。けれども、オーストラリアに来てもなお、この時代、アイルランド人には犯罪や刑務所行きの運命が当然だったようです。
ラッセル・クロウ演じる山賊のハリー・パワーが、少年ネッドに「イギリス人はいつでも物語を奪って台無しにするから、常に自分自身の物語の作者であることを確認しろ」と教えています。
本作では、ネッドと共に、母親が強烈な印象を残します。夫を亡くし、生きるためになりふり構わず、身も売れば、子どもも売る強い母親。そんな母親を思うネッドにほろりとさせられました。(咲)


2019年/オーストラリア=イギリス=フランス/英語/125分
配給:アット エンタテインメント
後援:オーストラリア大使館
公式サイト:https://kellygangjp.com/
© PUNK SPIRIT HOLDINGS PTY LTD, CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, ASIA FILM INVESTMENT GROUP LTD AND SCREEN AUSTRALIA 2019
★2021年6月18日(金)より渋谷ホワイトシネクイント、新宿シネマカリテほかにて全国順次公開




posted by sakiko at 02:43| Comment(0) | オーストラリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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