監督:吉田秋生
脚本:清水有生
出演:福本莉子(相馬春奈)、中河内雅貴(屋敷達也)、本仮屋ユイカ(姉/相馬)、大島蓉子、田中要次、土居裕子、竹中直人(秋吉伸介)、長谷川初範(田岡社長)
春奈は高校の修学旅行で岡山にやってきた。入院中のおばあちゃんに名産の高級ブドウ“マスカット・オブ・アレキサンドリア”をお土産に買う予定だった。ところが財布を落として買えなくなってしまった。ちょうどそのマスカット一粒をそのまま使った和菓子「陸乃宝珠」に目が止まり、手持ちのお金で一つだけ買うことができた。おばあちゃんが大喜びしてくれたことから、こんな風に誰かを幸せにするお菓子を作りたいという夢ができる。
その和菓子を作っている会社の大事な面接の日、春奈は遅刻して不合格となってしまう。帰りかけた春奈を呼び止めたのは、なんと田岡社長。特別に面接を許され、熱意が通じて就職できることになった。配属されたのは希望していたお菓子作りではなく、ブドウ農園での実習だった。仕事に厳しく頑固な農園主の秋吉は、春奈を受け入れずけんもほろろに追い返す。諦めずに通い続ける春奈だったが。
2018年、西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山の応援に作られた作品です。岡山市、倉敷市、総社市でのオールロケーションです。夢に向かって少しずつ進んでいく春奈の成長と、周りの人々とのふれあいを描いています。ヒロインの春奈を演じる福本莉子さんの初の単独主演作品。春奈は意欲が空回りして失敗も多いけれども、めげません。初々しい彼女を周りのベテランが支えています。
欠点もあれば、難題もふりかかり、ちょうど朝ドラの主人公のようです。展開は王道なお仕事+成長物語で、予想のつく展開ですが観た後元気が出て「私もひと頑張り」と思えます。
作中で春奈が考案した「しあわせのマスカット」が、全面協力をした源吉兆庵とのコラボ商品として販売中でした。銀座のお店で手に入れてきました。ブドウの酸味と餡の甘味がお茶とぴったり。「陸乃宝珠」は売り切れでした。また今度。(白)
2021年/日本/カラー/ヴィスタ/93分
配給:BS-TBS
(C)2020「しあわせのマスカット」製作委員会
https://shiawasenomuscat.com/
★2021年5月14日(金)全国ロードショー
★東京の上映館は緊急事態宣言のため休館中。お出かけ前に劇場情報をお確かめください。
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