2021年05月09日
クー!キン・ザ・ザ 原題:Ku! Kin-dza-dza
監督:ゲオルギー・ダネリア
共同監督:タチアナ・イリーナ
声の出演:ニコライ・グベンコ(ウラジーミル・チジョフ)、イワン・ツェフミストレンコ(トリク)、アンドレイ・レオノフ(ウエフ)、アレクセイ・コルガン(ビー)
雪に覆われたモスクワ。世界的に著名なチェリストのウラジーミル・チジョフは、大通りで「あなたの甥だ」というDJ志望の青年トリクから金を貸してくれと頼まれる。二人の前にパジャマ姿の裸足の宇宙人が現れ、彼の”テレポーター”のボタンをうっかり押してしまい、キン・ザ・ザ星雲にワープしてしまう。そこは見渡す限りの砂漠に覆われ、身に着けるズボンの色によって階級が分かれた場所だった。「クー!」の一言がその抑揚で名詞・形容詞・副詞・感嘆詞などを表す世界。トリクは、臨機応変に異星人たちと「クー!」を駆使して物々交換し、なんとか地球に還ろうと奮闘する・・・
ソ連時代のジョージア(グルジア)で、1986年に製作された『不思議惑星キン・ザ・ザ』を、ゲオルギー・ダネリア監督が自らアニメ化した作品。2019年に88歳で逝去し、遺作となりました。
2016年8月に公開された実写版『不思議惑星キン・ザ・ザ デジタル・リマスター版』を拝見し、何とも不思議な世界で面白かったので、これは絶対見逃せないと観てみました。
実写版の方がインパクトありましたが、アニメも負けず劣らず脱力系の作品で楽しみました。描かれている世界は、はっきりとした階級社会。現実社会への皮肉がたっぷりです。 (咲)
不思議な寓意に満ちた作品でした。あまりアニメとか見ない私ですが、たまにはアニメもいいかなと感じさせてくれました。言葉が通じない世界で、「クー」の抑揚を変えることで、話がわかるというのがおかしかったし、なるほどと思いました。現在の世界でもそういうのが通じたらいいのにと思ったけど、実際、言葉が通じないところに行ったら、大変でした。それにしても、階級社会、差別化された社会への痛烈な批評が込められた作品で、こういうアニメだからこそ表現できたのかもと思います(暁)。
2013年/ロシア/92分
配給:パンドラ
公式サイト:http://www.pan-dora.co.jp/kookindzadza/
★2021年5月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
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