2021年05月07日

大綱引の恋

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監督:佐々部清
脚本:篠原高志
撮影:早坂伸
出演:三浦貴大(有馬武志)、知英(ヨ・ジヒョン)、石野真子(有馬文子)、西田聖志郎(有馬寛志)、松本若菜(中園典子)

有馬武志は鳶職・有馬組の三代目だが、35歳にしていまだ独身。鳶の親方でもあり、“大綱引”の師匠でもある父親寛志から、早く結婚して後を継げとうるさく言われている。女性とめぐり合う機会が少ない上に、奥手の武志には難題だ。
ある日、武志が川内駅のコンコースで倒れた老人の救命措置をしているところに、医者だという女性が助けに入ってくれた。二人の連携プレーで老人の命は救われた。その女性の名前を聞くこともせずに別れたが、後日偶然に再会する。彼女は甑島(こしきしま)の診療所に勤務する韓国人女性研修医のヨ・ジヒョンだった。くったくなく明るいジヒョンと武志は次第に心を通わせるようになるが、父は国が違うことを理由に交際を反対される。秋分の日前夜に催される“大綱引”が近づいてきた。

家族愛をテーマにした作品を世に送り出し続けてこられた佐々部清監督の遺作(2020年3月31日ご逝去)となりました。『六月燈の三姉妹』(2014)に続き、佐々部清監督と西田聖志郎が再タッグした作品。前作と同じく、鹿児島弁で通しています。運命に導かれるような出逢いをした武志とジヒョンは、朴訥な印象の三浦貴大さん、韓国の人気グループKARAのメンバーだった知英さんが演じて、二人のケミストリーが観られます。
その恋物語と並行して、鹿児島県薩摩川内市に420年続く勇壮な“川内大綱引”(せんだいおおつなひき)の一番太鼓をめぐっての男たちの競争も描かれます。上半身裸の男たちが数千人、押し合いへし合いするシーンが圧巻です。引くだけではなく押す技もあり、太鼓は文字通り引き手押し手たちを鼓舞するもの。一番太鼓を担うのは一人前の男の証のようなもの。武志はジヒョンにその姿を見せたいわけです。
昨年はコロナ禍で中止になりました。全国でお祭りが同じように中止になってしまいました。今年はどうなるのでしょうか。(白)


2020年/日本/カラー/108分
配給:ショウゲート
(C)2020「大綱引の恋」フィルムパートナーズ
https://ohzuna-movie.jp/
★2021年5月7日(金)ロードショー
一部の劇場で公開延期になっております。劇場情報をお確かめのうえお出かけください。
posted by shiraishi at 15:42| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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