2021年03月09日

クィーンズ・オブ・フィールド(原題:Une belle equipe)

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監督:モハメド・ハムディ
脚本:モハメド・ハムディ、アラン=ミシェル・ブラン
撮影:ローラン・ダイアン
出演:カド・メラッド(マルコ)、アルバン・イヴァノフ(ミミル)、セリーヌ・サレット(ステファニー)、サブリナ・ウアザニ

サッカーが盛んな町、北フランス・クルリエール。
90年の伝統を誇る名門チームSPACの試合中にまさかの乱闘騒ぎが起き、なんと主要メンバーの男性たちが出場停止⁉このままでは残りのリーグが戦えずにチームは崩壊、町にも大打撃が訪れてしまう…。そんな彼らの窮地を救ったのは、奥様達だった!!チームを、そして町全体を救うために専業主婦、シングルマザー、セレブ妻、女子高生達もが次々と立ち上がった。今までサッカーは見る専門だった彼女たち。家事や育児に代わり、サッカーを始める事になった彼女たちに待っていたものとは…?そして夫たちはどうなるのか…。

名門チームのピンチヒッター(サッカーでもそう呼ぶのか?)に初心者の奥さんたちとは無謀だ!と無茶ぶりに呆れましたが、そこは達者な俳優陣。無理なく笑わせながら心温まるドラマを作っていました。
コーチは試合までにどんな指導をするの?メンバーの優劣は?夫たちの理解と協力は?などなど疑問がいっぱい湧いてきます。そこをどうやって乗り越えていくのかが、見どころ。どこの国だろうが、やはり似ている夫婦間のバトルが一番共感できました。
サッカー日本女子代表「なでしこジャパン」の活躍に目を見張ったものですが、彼女たちもいろいろ苦労があったでしょうねぇ。(白)


妻や娘がピンチを救おうと立ち上がったのに、どうせ女には無理と、ヘタレな男たち。出場停止になったのは、自分たちのせいなのに! 女だって、やれば出来ることを見せてくれて痛快でした。
チームを率いる主役マルコを演じたカド・メラッドは、アルジェリア出身のフランスを代表する俳優。モハメド・ハムディ監督も、アルジェリア系。前作『La vache』 (2016)では、アルジェリア人の男性が主人公でしたが、本作ではアルジェリアは関係なく、女性のことを描きたかったそうです。監督には6人の姉妹がいて、お母さまも含めると7人の女性を見て育ったので、本作の女性たちに反映されているのかもしれません。
それにしても、男たちだけでなく、女性たちも集まれば下ネタ炸裂! おフランスだなぁ~(咲)


先日、韓国で女子高生がプロで野球をするために必死になる映画『野球少女』が公開されましたが、今回はフランスでサッカー。どこに国でもどんなスポーツでも男が主体と思われているのを改めて感じます。
ただ、モハメド・ハムディ監督は女性が本気でサッカーをする姿を描いたのではありません。もちろん登場する女性たちは必死に取り組んでいますが、妻が練習に参加する間、慣れない育児に右往左往する夫をコメディタッチに描くことで、社会において女性の役割と思い込まれていることに対して問題提起しているように感じました。(堀)


2019年/フランス/カラー/シネスコ/95分
配給:イオンエンターテイメント
(C)2019 ADNP - KISSFILMS - GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - 14EME ART PRODUCTION - PANACHE PRODUCTIONS - LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE
https://qof-movie.com/
★2020年3月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー


posted by shiraishi at 15:23| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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