2021年02月21日

ミアとホワイトライオン(原題:Mia et le lion blanc)

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監督:ジル・ド・メストル
脚本:プルーン・ド・メストル 、ウィリアム・デイヴィス
協力(ライオン・アドバイザー):ケビン・リチャードソン
出演:ダニア・デ・ヴィラーズ(ミア)、メラニー・ロラン(母・アリス)、ラングレー・カークウッド(父・ジョン)、ライアン・マック・レナン(兄・ミック)

父親がライオンファームを経営するため、友達と別れて南アフリカにしぶしぶ移住してきた11歳のミア。動物好きの兄ミックと違って、大自然にも動物にも少しも興味を惹かれない。母は繊細なミックの世話ばかり焼き、ミアは都会に戻りたくてたまらない。クリスマスの夜、ファームに白いライオンの子が生まれた。チャーリーと名付けられた小さなライオンはミアに懐き、大の親友となる。
それから3年。チャーリーはたくましく育ち、ファームでは集客に欠かせない人気ものになった。そんな時ミアは尊敬していた父の知らなかった一面を見てしまう。囲い込んだ動物を標的にする「トロフィー・ハンティング」にライオンを売っていたのだ。

ライオンと子どもの成長、家族の立て直しのストーリーが大自然を背景に語られます。登場するライオンはCGではありません。赤ちゃんライオンから堂々とした風格が出たラストまで本物です。これは”動物研究家で保護活動家のケビン・リチャードソン”が撮影に参加して、俳優とライオンを繋ぐ役割をしたので可能になったこと。野生動物保護区を所有・運営している彼は、ライオンと一緒のシーンで危険がないよう、子どもたちにライオンとの接し方をトレーニングしたそうです。
実際に3年を超える年月をかけて撮影されて、ダニア・デ・ヴィラーズとライアン・マック・レナンは、ホワイトライオンと一緒に成長しています。この二人はそれまでに演技経験はあるものの、映画出演は初めて。オーディションでこの役を勝ち取り得難い経験をしました。ダニアは今も定期的にチャーリー役だったホワイトライオンのトールに会いに行っているとか。

*作中にある「トロフィー・ハンティング」は観光客が趣味や娯楽のために野生動物を狩ること。頭部や毛皮を記念品とする人もいます。囲い込んだ土地に放たれた動物を狩ることから「缶詰ハンティング」とも呼ばれています。2018年に公開されたドキュメンタリー『サファリ』の衝撃を忘れることができません。ビジネスとして成立し、野生動物の保護にもお金が回っていくとは皮肉の限り。(白)


2018年/フランス/カラー/シネスコ/98分
配給:シネメディア
(C)2018 Galatee Films - Outside Films - Film Afrika D - Pandora Film - Studiocanal - M6 Films
https://miaandthewhitelion.jp/
★2021年2月26日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 19:47| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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