2021年02月21日
めぐみへの誓い
監督・原作・脚本:野伏翔
撮影:神野誉晃
音楽:許平和、許真弓
出演:原田大二郎(横田滋)、石村とも子(横田早紀江)、菜月(横田めぐみ)、坂上梨々愛(めぐみ少女時代)、大鶴義丹(辛光春)、安座間 美優(田口八重子)、小林 麗菜(金 賢姫)、仁支川 峰子(夏仙)、小松 政夫(金本印刷社長)
1977年11月15日、新潟市。中学1年生の横田めぐみは学校帰りに数人の男たちに連れ去られ、気がつくと海上の船の中にいた。男たちは北朝鮮の工作員で、めぐみが連れていかれた建物には先に拉致された日本人が何人も住んでいた。責任者らしい男に、必死で家に帰してと訴えると、北朝鮮のために働けばいつか帰国させると言いくるめられる。一方めぐみの両親は失踪届を出し、街頭に立って行方不明になった娘の手がかりを求め、諦めることなく探し続けていた。
2010年、野伏翔(劇団夜想会)の脚本及び演出により舞台劇「めぐみへの誓いー奪還―」が上演されました。2014年からは内閣府拉致対策本部の主催公演となり入場無料で全国各地36か所公演を行なわれたそうです。これを映画化することで、もっとたくさんの人に伝えようと、クラウドファンディングで制作資金が集められました。帰国できた人たちから丹念に集めた手がかりなどを元に、組み立てられた物語は真に迫っています。拉致された方々がどんな思いでおられたのか、胸を痛めながら見入りました。横田夫妻がご本人と重なり、心のうちを思うと泣けてきます。映像の力は大きいですね。
2020年6月めぐみさんのお父さん、横田滋さんがめぐみさんに再会できないまま亡くなられました。どんなに心残りであったでしょう。ご冥福をお祈りいたします。
これまで拉致被害者として認定されたのは17人ですが、拉致の可能性を排除できないとされている行方不明者は875人にものぼるそうです(警察庁)。拉致被害者の方々が早く帰国できるよう、わずかでも支援できたらと思います。(白)
平成20年11月21日から11月26日に有楽町マリオン11階のギャラリーで開催された「めぐみちゃんと家族のメッセージ-横田滋写真展」を、ちょうど東京フィルメックス開催中だったので拝見したのを思い出しました。横田めぐみさんが拉致されるまでの13年間にお父様である横田滋さんが撮った写真を中心としたパネル展示でした。それは、ごく普通の家族の日常やハレの日の写真。めぐみさんが拉致されてからの横田さんご夫妻の人生は、めぐみさんを取り戻す為の日々になってしまいました。会えないままにお亡くなりになられたお父様のお気持ちを思うと涙が出ます。
また、大韓航空機爆破事件の元工作員、金賢姫の手記「いま、女として 金賢姫全告白」では、日本人教育係・李恩恵さんのことが書かれていたことも、田口八重子さんの場面を観て思い出しました。
拉致された方たちが、北朝鮮でどんな暮らしをされていらっしゃるのか、そして、拉致された方の帰りを待つご家族のやるせない思いに胸が痛みます。生きている間に再会できるよう、国家レベルで解決してほしいと願うばかりです。(咲)
2019年/日本/カラー/シネスコ/102分
配給:アティカス
(C)映画「めぐみへの誓い」製作委員会
https://www.megumi-movie.net/(音が出ます)
★2021年2月19日(金)池袋シネマ・ロサ、秋田市アルヴェシアターほか全国順次公開!
★ご支援参加方法はこちらをご覧ください。
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