2020年12月25日
燃えよデブゴン/TOKYO MISSION(原題:肥龍過江 Enter the Fat Dragon)
監督:谷垣健治
脚本:ウォン・ジン
製作:ドニー・イェン、ウォン・ジン、コニー・ウォン
出演:ドニー・イェン(チュウ・フクロン)、ウォン・ジン(シウサー)、テレサ・モウ(フォンワー)、ニキ・チョウ(ソン・ホーイ)、ルイス・チョン(ファン警視)、竹中直人(遠藤警部)、丞威(今倉)、渡辺哲(東野太郎)、バービーほか
かつて香港に凄腕の刑事がいた。その名はチュウ・フクロン。熱血なあまり大事な約束をすっぽかして、婚約者に去られてしまった。おまけに彼の活躍の後、街の被害は甚大でついに外回りから外され、資料室へ転属になってしまう。これまでと違う環境で暴飲暴食を続け、今や体重は倍に、120㎏のデブゴンとなった…。しかし、その刑事魂は消えてはいない。日本人の容疑者を東京へ護送する任務が課せられ、遠藤警部と協力して巨大な陰謀に立ち向かっていくのであった。
「太っても強い」と言えば”デブゴン”です。我らがサモ・ハン御大を初めて映画で観たのは、カンフー・コメディ『燃えよデブゴン』(1978年)でした。そう、おんなじタイトルです。そして本作は、谷垣健治監督と主演・製作のドニー・イェンの、ブルース・リーとサモ・ハンへのオマージュが込められた作品とみました。香港のアクション映画をずっと観てきた身には、あの熱気が新しい味も加わって蘇った気がします。「あー面白かった!」と劇場を出たい方、これを見逃さないで。
ぽっちゃりというよりどっしり、に見える特殊メイクをすると、どれくらい重くなるのでしょう?谷垣監督にいろいろ伺ってみたかったのですが、今回取材の機会がありませんでした。残念。ドニー氏嬉々としてデブゴンになりきっています。
丞威(ジョーイ)さん、チェイニー・リン君のアクションにもぜひご注目ください。(白)
ドニー・イェンが演じるフクロンはポジティブで明るいキャラ。『イップ・マン』でドニー・イェンが好きになった身には同じ人間には見えませんでしたが、彼が嬉々として演じるので、見ているうちにいつの間にかこちらまで楽しくなってしまいました。
120キロの特殊メイクで作り上げたボディでもキレッキレのアクションを見せしまうところはさすがとしか言えません。クライマックスに東京タワーの鉄鋼部分で繰り広げるアクションはハラハラドキドキの連続です。
一般的には作品の途中で規格外に太った場合、元に戻って一件落着になることが多いと思いますが、本作ではそれはありません。ドニー・イェンの奥さまが「太っていることを否定するのはよくない。太っているとか痩せているという外見とその人の魅力は関係ない」と提案したからだそう。そして、監督も「太っていてもカッコいいものはカッコいいんだ」と言っています。
とはいえ、やっぱりいつもの体型でのアクションをご覧になりたい方へ。大丈夫です。冒頭の香港でのアクションはすっきりしたドニー・イェンを堪能できますのでご安心を!!(堀)
今年(2020)2月6日~9日まで台湾の十分(シーフェン)で行われた「平渓天燈上げ祭り」(ランタン祭り)に行って来た。新コロナウイルスの影響で、出発前日まで行くかやめるか迷ったけど、天燈上げ祭りは10年以上前から行ってみたかった祭りで、やっと今年、行く機会ができたのでツアーに参加した。今、思えば海外に行けたぎりぎりの日程だった。行けてよかった。
6日に台北に着いて、映画を観るとしたらこの日しかなかったので、着いて早々新聞を見たり、ネットで調べて、ドニー・イェンが出ているというこの『肥龍過江』を観ることにした。西門町の映画館、喜満客絶色影城にて鑑賞。この日が台北公開最終日で、しかも最終回上映だった。ぎりぎり間に合った。内容も全然知らず、監督が誰かも知らずに観始めたら、なんと東京が舞台で驚き。しかも日本人俳優もけっこう出ている。これは、きっと日本公開ありだなと思いながら観た作品だったけど、まさかお正月映画として1月1日に公開されるとはとはびっくり。谷垣健治さんが監督というのは、後で知った。
アンディ・ラウの太っちょ映画『痩身男女(ダイエット・ラブ)』のロケで、太っちょメイクの本人を新宿南口で見たことがあるけど、ドニーの太っちょ姿は、この時のアンディと似ている。もしかしたらあの特殊メイクは同じ人?なんて思いながら観た。『追龍』でアンディとドニーが共演した直後の作品だし、情報交換してそれも有りかも。それにしてもあの重い姿で、あの切れの良いアクション。すごい!!!(暁)
2020年/香港/カラー/シネスコ/広東語・日本語/96分
配給:ツイン
(C)2020 MEGA-VISION PROJECT WORKSHOP LIMITED.ALL RIGHTS RESERVED.
https://debugon-tokyo.jp/
★2021年1月1日(金・元日)よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開
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