2020年11月15日

家なき子 希望の歌声(原題:Remi sans famille)

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監督・脚本:アントワーヌ・ブロシエ
原作:エクトール・アンリ・マロ
出演:マロム・パキン(レミ)、ダニエル・オートゥイユ(ヴィタリス)、ジャック・ペラン(壮年期のレミ)、ヴィルジニー・ルドワイヤン(ハーパー夫人)、リュディヴィーヌ・サニエ(バルブラン夫人)、ジョナサン・ザッカイ(バルブラン)、ニコラス・ロウ(ジェームス・ミリガン)

フランスの真ん中あたりの小さな村で、レミはママと仲良しの牛と幸せに暮らしている。パパは長い間石工としてパリで仕事をしていて、一度も会ったことがないけれど、仕事中に怪我をしたという知らせが届く。足が不自由になって戻ってきたパパは不機嫌で、レミがママの子供ではなく、捨て子だと告げる。10年前、高級な産着に包まれていたから礼金目当てで拾ってきたのにこれ以上置いておけない、孤児院に入れると息巻いた。
レミが必死で抵抗していると旅芸人のヴィタリス親方が、1年契約で預かると申し出る。レミは黒犬のカピと猿のジョリクールの仲間になって、あちこちを旅して歩くようになった。親方はレミの歌の才能に気づいてレッスンをし、木切れに文字を刻んで読み書きを教えてくれた。足の不自由な娘リーズと知り合ったレミは楽しい夏を過ごす。親方が警察に捕まって投獄されている間レミを預かってくれたのは、リーズの母親のハーパー夫人だった。

誰も一度は読んだり見たりしたことのあるフランス児童文学の名作。
オーディションでレミ役を射止めたマロム・パキンはこれが映画初出演。巻き毛で天使のように愛らしいです。合唱団に在籍したことがあり作品中で歌声を聞かせています。2005年生まれだそうなので、今は15歳。撮影当時より少し大人びて、『Fourmi』(2019/日本未公開)でフランソワ・ダミアンの息子役、サッカー少年を演じています。若いマロムを支えるのはフランスの名優たち。日本のお話もこんな風に丁寧な作品として残してほしいものです。
原作は児童文学全集で読んだはずですが、あまりに前なのでストーリーを忘れていて、今回初見のように感激しました。上下2巻の原作も手に入れたので、大切に反芻するつもりです。
映画はシネマスコープでの雄大な自然がすばらしいです。遠出できない今、映画館で旅気分を。そこで繰り広げられているレミの波乱万丈のストーリーをお楽しみください。村人たちと貴婦人たちの暮らしぶりや衣裳の違いなども、とても興味深いです。(白)


「家なき子」のタイトルは知っている人は多いと思います。これまでになんと3回アニメ化されてきているそう。私も子どもの頃、毎週日曜日の夜に見ていました。それなのに、ストーリーはすっかり忘れて、思い出せない。本作を見て、こんなに起伏に富んだ展開だったんだと驚きました。ただ、調べたところ、映画も原作とは設定を変えている部分がありました。2時間弱という尺で収めるためかと思われますが、レミの本当の母親が親子を確信するきっかけは歌を大事にした本作ならでは。またヴィタリスの過去もオペラ歌手からバイオリニストに変更し、心に抱える苦悩を加えました。演じたのはダニエル・オートゥイユ。渋い演技が物語に深みを感じさせます。
たとえどんなに辛い境遇でも、未来を信じて前向きにがんばれば、必ず幸せはやってくる。コロナ禍だからこそお勧めしたい作品です。(堀)


2018年/フランス/カラー/シネスコ/109分
配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
(C)2018 JERICO - TF1 DROITS AUDIOVISUELS - TF1 FILMS PRODUCTION - NEXUS FACTORY - UMEDIA
http://ienakiko-movie.com/
★2020年11月20日(金)109シネマズ二子玉川ほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 14:56| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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