2020年10月29日

ウルフウォーカー(原題:Wolfwalkers)

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監督:トム・ムーア、 ロス・スチュアート
脚本:ウィル・コリンズ
音楽:キーラ、オーロラ
声の出演:オナー・ニーフシー(ロビン)、エバ・ウィッテカー(メーヴ)、ショーン・ビーン(ビル)
日本語吹き替え:新津ちせ(ロビン)、池下リリコ(メーヴ)、井浦新(ビル)

1650年、アイルランドの町キルケニー。ロビンは狼ハンターの父と一緒にイングランドからやってきた。父から「女の子は家事をしていなさい。森には危険なオオカミがいるので、家から出ないように」ときつく言われていたのに、こっそり出かけていく。
自由で不思議な力を持つメーヴという少女と出会い、友達になった。人間とオオカミが身体に共存する”ウルフウォーカー”のメーヴは、人間のために森がだんだん小さくなり、オオカミの住む場所がなくなっていること、オオカミの姿で出かけた母親が戻らなくて心配なことを打ち明ける。翌日、城の調理場で働くように送り出されたロビンは、メーヴの母親らしい大きな狼が檻に囚われているのを知った。なんとしても助け出して、オオカミ退治をやめさせなくては。

『ブレンダンとケルズの秘密』(2003)『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(2014)に続くケルトの伝説三部作の最終作品。前作では美術監督だったロス・スチュアートが共同監督となっています。
東京アニメアワードで鑑賞して以来、その美しさ、質の高さに感嘆したカートゥーン・サルーン・スタジオの制作です。『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』のころに着想、『ブレッドウィナー』(2017)の後に本格的に制作が開始され、構想7年で完成となりました。監督が大好き!これからも続ける!という2D手描きアニメーションの世界観はそのまま、今回3Dソフトウェアも使って森や狼のモブシーンなどが作られました。手描きの線の力を大切にして消さずに残し、ソフトウェアを使った絵も紙に出力して手を加えているそうです。街と城、森、そこに住む人々、動物をそれに合った手法・色味で描き分けているのにも注目を。

イングランドがアイルランドの支配権を手に入れようと画策していた時代、森のオオカミを悪者として退治することも人心の掌握手段であったのでしょう。そんな歴史を背景に、街と森、そこに住む人間とオオカミ、男と女と相反するものが、共存すること理解しあうことも物語の中に語られていました。
この作品を観て細田守監督の『おおかみこどもの雨と雪』(2012)を思い出しました。設定は異なるものの、通ずるものがありますね。(白)


2020年/アイルランド、ルクセンブルク/カラー/シネスコ/110分
配給:チャイルド・フィルム
(C)WolfWalkers 2020
https://child-film.com/wolfwalkers/
★2020年10月30日(金)YEBISU GARDEN CINEMA他ロードショー
posted by shiraishi at 13:25| Comment(0) | アイルランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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