2020年08月23日

世宗大王 星を追う者たち(原題:Forbidden Dream)

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監督:ホ・ジノ
撮影:イ・モゲ
出演:ハン・ソッキュ(世宗)、チェ・ミンシク(チャン・ヨンシル)、ソン・グ(ファンヒ)、キム・ホンパ(イ・チョン)、ホ・ジュノ(チョ・マルセン)、キム・テウ(チョン・ナムソン)

朝鮮王朝が明国の影響下にあった時代。第4代王・世宗(セジョン)は、奴婢のチャン・ヨンシルの優れた才能を認め、武官に任命する。豊富な科学知識と高い技術を持つヨンシルは「水時計」や「天体観測機器」を次々に発明。それらは庶民の生活に大いに役立てられた。一方世宗も「明の従属国という立場から脱し、朝鮮の自立を成し遂げたい」という夢を持ち、朝鮮独自の文字である“ハングル”を創ろうとしていた。天と地ほどの身分の差を超え、尊敬と信頼の絆を結んでいく二人。だが臣下たちは、朝鮮の独立を許すはずもない明からの攻撃を恐れ、密かに二人を引き離そうとする。

1962年生まれのチェ・ミンシク、2歳年下のハン・ソッキュは東国大学校演劇映画科の先輩後輩。ハン・ソッキュは1997年の『グリーンフィッシュ』で主演男優賞受賞。1999年の『シュリ』で共演し、チェ・ミンシクが主演男優賞受賞。以来20年ぶりの共演となりました。韓国映画界をけん引してきたお二人は、どんな役柄でも安心して見ていられます。これからも元気で様々な役を見せてほしいものです。
ほとんど消息が知られていないチャン・ヨンシルの空白部分を創作したホ・ジノ監督、ヨンシルが設計、製作した数々の機器をそっくり再現した美術さん素晴らしい。どこか博物館などにレプリカとして寄付されなかったのでしょうか?
ほぼ宮廷内部が舞台なので、男性ばかり。それも平均年齢の高い地味目な服装に、役職や個々の持ち味も出さなければなりません。きっと悩まれただろう衣裳さんのお仕事も称賛に値します。(白)


朝鮮の自立を成し遂げたいと朝鮮独自の文字(ハングル)を作ろうとした世宗大王。奴婢の身分ながら豊富な科学知識と高い技術力で水時計や天体観測機器を次々と発明した才能にあふれるチャン・ヨンシル。身分の差を超えた2人の友情は庶民の生活を豊かにしたいという思いで結ばれていた。
そんな2人を臣下たちは引き離そうと画策したのは妬みだけではない。朝鮮の独立を許さない中国の怒りを恐れたとすれば、仕方ないだろう。世宗大王とヨンシルが互いのことを慮って振る舞う姿に胸が熱くなる。ハン・ソッキュが世宗大王、チェ・ミンシクがチャン・ヨンシルを演じ、「シュリ」以来20年ぶりの共演作となったが、歳を重ねた分、演技に深みと渋さが加わっているのを感じた。(堀)


2019年/韓国/カラー/シネスコ/133分
配給:ハーク
(C)2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
http://hark3.com/sejong/
★2020年9月4日(金)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 18:57| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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