2020年08月07日

ディヴァイン・フューリー/使者(原題:The Divine Fury)

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監督・脚本:キム・ジュファン
出演:パク・ソジュン(パク・ヨンフ)、アン・ソンギ(アン神父)、ウ・ドファン(ジシン)、チェ・ウシク(チェ神父)

ヨンフは自分が産まれるのと引き換えに母を亡くし、警察官の父と二人暮らしだった。その父も亡くなってしまい、神父の言う通り真剣に祈ったのに助けてくれなかった!と怒る。神に見捨てられたと恨みながら20年が経った。いまや非情なプロの格闘家として負け知らずだったが、父の夢を見た後、手の平に覚えのない傷ができて血が止まらず原因は不明。占い師から心が汚いから悪霊につけこまれると言われて、ムッとするが反駁できない。
バチカンから悪魔祓いのためにソウルに派遣されたアン神父は、危ないところをヨフンに救われる。ヨフンの傷を聖痕と見たアン神父は、頑ななヨフンに「何事も神の意思」と説く。「神は信じない」と言いつつ、神父の手助けをするヨフン。一方ソウルに潜む大きな闇が2人に迫ってきていた。

悪魔祓いのストーリーはアメリカと思っていたら、これは韓国製。韓国はクリスチャンが全体の3割と日本よりずっと多い(日本は1%くらい)ので、成り立つんですね。とりつきやすい人のところに悪魔が次々とやってきて、アン神父が孤独な闘いを続けます。このとりつかれる子役さんすごい!
荒唐無稽な話でも、アン・ソンギがいるだけで、信ぴょう性が増します。頼りになって安心しますね。同時に茶目っ気を見せるシーンもあります。命がけで悪魔祓いをするアン神父に、ヨンフが亡くなった父親の姿を重ねて心を開いていくのにほっこりします。これからも元気で映画に出てくださいますように。
ウ・ドファンが邪悪で美しいです。善と悪のすさまじい戦いが待っていますので、心してご覧ください。(白)


子役くんはかわいいのだけれど、あまり運動神経が良さげには見えず。長じて総合格闘技の世界チャンピオンになったというのは少々ギャップが。。。しかし、そんな違和感もパク・ソジュンの鍛え上げられた肉体がすぐにねじ伏せてしまうので大丈夫。
それよりも本作でいちばんおいしい役どころだったのはウ・ドファンではないだろうか。悪役ながら美しさが堪能でき、アクションシーンの見せどころがばっちりある。特殊メイクはかなり時間がかかったであろうけれど、その変身ぶりは驚愕モノ! ファンにはたまらない作品だろう。『東京喰種 トーキョーグール【S】』での松田翔太を思い出した。
チェ・ウシクが演じたアン神父の弟子のチェ神父はすぐに退場してしまったかと思いきや、最後まで活躍場面があってよかった!(堀)


神様も世の中も信じられない格闘技チャンピオンを演じたパク・ソジュン。ちょうど観終わったばかりのドラマ「キム秘書はいったい、なぜ?」では、財閥の御曹司で大企業の副会長を務める完璧な俺様男で、全く違う雰囲気。さすがな演技力と唸りました。
そして、おぞましい悪魔祓いの映画なのに、観る者に安らぎを与えてくださるアン・ソンギさん! キム・ギドク監督の『人間の時間』も、かなりえぐい映画でしたが、アン・ソンギさんの静かな笑顔のお陰でなんとか観ることができました。どちらの映画も、演じるにはかなり勇気のいる役どころ。アン・ソンギさんは、柔軟剤か、はたまた緩衝材?! ご自身それを自認してオファーを受けたのかとお聞きしたくなりました。(咲)



2019年/日本/カラー/シネスコ/110分
配給:クロックワークス
(C)2019 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
公式サイト:http://klockworx-asia.com/divinefury/
★2020年8月14日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開



posted by shiraishi at 10:39| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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