2020年06月03日

アンナ・カリーナ 君はおぼえているかい 原題:Anna Karina, souviens-toi 英題:ANNA KARINA, REMEMBER

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監督、脚本: デニス・ベリー
プロデューサー:シルヴィ―・ブレネ
出演:アンナ・カリーナ

1940年、デンマーク・コペンハーゲン生まれのアンナ・カリーナは17歳で故郷を飛び出す。パリのサンジェルマン・デプレに到着した彼女は、ようやく自分のいるべき場所を見つけたと確信。世界的デザイナーのココ・シャネルにアンナ・カリーナと命名され、一躍人気モデルとなった17歳の家出娘をゴダール監督が気に入り映画に出演させる。

アンナ・カリーナ、アンナ・カリーナ…その名前をつぶやくだけで甘酸っぱく切ない想いが胸いっぱいに広がる。アンナ・カリーナ80歳、ジャン=リュック・ゴダール90歳を迎える2020年を目前にした’19年12月14日、永遠のミューズ・アンナは旅立った。本作は夫のデニス・ベリー監督がアンナへの愛と敬意、万感の思いを込めたドキュメントである。
名前を口にするだけで胸ときめく人が、55分間スクリーンを占領し続けるのだ!瞬きするのも惜しい気持ちで魅入った。ゴダールやゲンズブールとのオフショット、様々な逸話や映画監督としての顔も披露される。アンナの女優人生=仏映画史として観ることもできる貴重な記録だ。

戦火のコペンハーゲンで生まれ、父を知らないアンナ。母に育児放棄され、愛情を注いでくれた祖母は他界。孤独と飢えを凌いだ家出少女を救ったパリ。モデル業で出会ったココ・シャネルがアンナ・カリーナと命名したことなど興味深い生立ちが綴られる。

モデルのアンナを見染めたゴダールが『勝手にしやがれ』のヒロインをオファーするも素気無く断ったアンナ。役を射止めたジーン・セバーグはベリー監督の前妻でもある。何という運命の悪戯か!

歌手志望だったアンナは、セルジュ・ゲンズブールと出会い、歌手の夢を果たす。「太陽よ!」と歌い上げるアンナの幸せそうな顔が眩しい。本作は挿入映像の権利から今年限りの公開だ。また『女と男のいる舗道』『女は女である』も同時上映されるが、『気狂いピエロ』は権利の関係で日本最終上映となる。この機会を逃すまじ!(幸)


配給:オンリー・ハーツ
2017年製作/55分/フランス/カラー
© Les Films du Sillage – ARTE France – Ina 2017
公式サイト: http://annakarina.onlyhearts.co.jp/
★6月13日(土)より新宿K’s cinema他にて全国順次公開★
posted by yukie at 17:35| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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