2020年03月15日

恐竜が教えてくれたこと 原題:Mijn bijzonder rare week met Tess   英題:My Extraordinary Summer with Tess

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監督:ステフェン・ワウテルロウト
原作:アンナ・ウォルツ著「ぼくとテスの秘密の七日間」
出演: ソンニ・ファンウッテレン、ヨセフィーン・アレンセン

11歳の少年サムは、夏休みの1週間、家族と共にオランダ北部のテルスヘリング島にやって来た。「地球最後の恐竜は、自分が最後の恐竜だと知っていたのかな?」などと途方もない疑問を持つサム。家族の中で一番年下の自分が最後に残されるからと、孤独になった時の訓練をしようと砂に穴を掘って思いふけっていたところ、3つ年上の兄ヨーレが穴に落ちてきて足を骨折してしまう。パパはヨーレを連れて病院へ。ママは頭痛がひどくて部屋に篭っている。サムが一人で島を探索していると、テスという美少女から、サルサを一緒に踊る練習をしようと誘われる。テスは看護士のママと二人暮らし。パパは火山の噴火で亡くなったと聞かされていたけれど、実は生きているのをfacebookで見つけ、ママが経営している貸し別荘に、ママには内緒でパパを招いたというのだ。パパが素敵だったら、娘だと明かすつもりのテスの計画に、サムはすっかり巻き込まれる・・・

まだ子どもっぽいサムが、一つ年上のおませで快活な少女テスと出会って、少し大人になるひと夏の物語。原作は児童文学ですが、大人もしっかり楽しめる映画に仕上がっています。死について真剣に悩むサムのなんと可愛いこと! そして、テスのパパは、よもや自分に娘がいたなんてことを知らないらしい。世の中には、そんな話が結構あるのでは?  それはさておき、できるだけたくさん思い出を集めることが、人生を豊かにしてくれることをつくづく思わせてくれました。(咲)

地球最後の恐竜は、自分が最後の恐竜だと知っていたのか。この疑問に憑りつかれたサムは人間が同じような状況に陥ったら、家族の中で一番年下の自分が最後に残されてしまうと、ひとりぼっちになったときの訓練をする。が、その最中に家族でいちばん最初に命を落としそうになってしまう。いやはや、子どもの発想は大人には思いも及ばない。何をしでかすかわからないので、目を離しちゃいけないと改めて思う。
しかし、ここで助けてくれた老人との出会いがサムを成長させる。家族とだけ過ごしていたら出会えなかっただろうから、人生ってわからない。(堀)


2019年/オランダ/オランダ語・ドイツ語/カラー/84分/G
後援:オランダ王国大使館
配給:彩プロ
©2019 BIND & Willink B.V. / Ostlicht Filmproduktion GmbH
公式サイト:http://kyoryu.ayapro.ne.jp/
★2020年3月20日(金)より、シネスイッチ銀座他にて全国順次公開

posted by sakiko at 09:05| Comment(0) | オランダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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