2020年03月07日

シラノ・ド・ベルジュラック

シラノ_ポスター.jpg

演出:デヴィッド・ルヴォー   
原作:エドモン・ロスタン
翻訳・脚色:アントニー・バージェス
出演:ケヴィン・クライン(シラノ・ド・ベルジュラック )
ジェニファー・ガーナー(ロクサーヌ)
ダニエル・サンジャタ(クリスチャン・ド・ヌーヴィレット )
マックス・ベイカー(ラグノー)
ユアン・モートン ( リニエール/テオフラスト・ルノード )
クリス・サランドン(ド・ギッシュ伯爵)
ジョン・ダグラス・トンプソン(ル・ブレ)
コンチータ・トメイ(ロクサーヌの侍女/修道女マルト)

シラノ・ド・ベルジュラックは剣術の達人であるだけでなく、繊細な詩を綴り、人生観・世界観をおおいに語る軍人だった。シラノは気が強く美しいロクサーヌに密かに恋心を抱いているが、滑稽なほど大きな自分の鼻にコンプレックスがあり告げられずにいる。やっと手紙を書き上げたとき、ロクサーヌが同じ部隊の美青年クリスチャンに恋している事を知ってしまう。クリスチャンもまたロクサーヌに一目惚れしていた。シラノは想いを隠して、詩心など全くないクリスチャンに自分の手紙を渡し、その後も彼に代わってロクサーヌへのラヴ・レターを書き続ける。

メイン_シラノ・ド・ベルジュラック.jpg

大きな鼻の持ち主シラノ・ド・ベルジュラックの片思いのお話は有名です。ロクサーヌの窓の下で、クリスチャンに逐一台詞を教える場面、自分の恋心をクリスチャンに成り代わって切々と訴える場面はおかしくも切なさいっぱいです。ずいぶんと昔の恋物語も、恋すれば臆病になる点では今も変わりません。
2007年の名舞台がフィルムでよみがえり、一回り若いケヴィン・クラインのさっそうとした姿が見られます。ジェニファー・ガーナーは舞台をぱっと明るくする華がありました(ジュリア・ロバーツ似ですね)。ロクサーヌはクリスチャンに「最初に惹かれたのは顔だった」けれど今は(シラノが綴る)美しい言葉を駆使して伝わってくる「心」だと告白。後ろめたいクリスチャンは「このままの自分を愛して」と慌てます。誰もの本音でしょうが、自分を磨き、相手の期待に応える努力をするのも愛あればこそ。
2020年の「松竹ブロードウェイシネマ」は夏『キンキーブーツ(仮題)』秋には『ジャニス・ジョプリン(仮題)』と続きます。ブロードウェイの傑作舞台を、ポイントをおさえたカメラワークと美しい映像でご覧ください。(白)


2007/アメリカ/ビスタサイズ/141分/5.1ch 日本語字幕スーパー版
配給:松竹
コピーライト:(c)Carol Rosegg
公式:www.instagram.com/shochikucinema/
www.facebook.com/ShochikuBroadwayCinema
★2020年3月13日(金)より東劇(東京)他全国順次公開
posted by shiraishi at 12:04| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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