2020年03月01日

ジュディ 虹の彼方に(原題:Judy)

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監督:ルパート・グールド
原作:ピーター・キルター
脚本:トム・エッジ
撮影:オーレ・ブラット・バークランド
音楽:ガブリエル・ヤーレ
出演:レニー・ゼルウィガー(ジュディ・ガーランド)、フィン・ウィットロック(ロザリン)、ジェシー・バックリー(ミッキー)、ルーファス・シーウェル(シド)、マイケル・ガンボン(バーナード)

10代でハリウッド・スターの仲間入りを果たし、世界各地でその歌とパフォーマンスを愛されていたジュディ・ガーランド。40代の彼女は結婚・離婚を繰り返し、いまや借金まみれ。マネージャーも雇えず、かつての栄光にすがって子連れでステージをこなしていた。ホテル代もなくなって困窮したジュディは、子どもたちを泣く泣く前夫のシドにあずけることになった。若いときから酷使してきた身体と心はボロボロで、薬とアルコールで辛うじて持ちこたえているようなありさま。しかし熱心なファンの応援と、新しい恋人の出現につかのま元気を取り戻す。

『オズの魔法使い』(39)に主役のドロシーとして出演。一躍スターとなったジュディ・ガーランドの伝記映画です。彼女の才能にぶら下がった家族や映画スタジオ。眠らせずに撮影を続け、太らないようにと飲まされ続けた覚せい剤。そんな少女時代から、寂しさを埋めるためのアルコールとドラッグ、母親としての葛藤、新しい恋人との日々が描かれています。亡くなる半年前の1968年冬、ロンドン公演のシーンは圧巻です。自信と不安の間を揺れ動きながらも舞台を愛し、スポットライトと拍手が原動力のスターの想いがあふれていて、今年の主演女優賞はレニー・ゼルウィガー!と確信しました。
レニー・ゼルウィガーが記憶に刻まれたのは、どこにでもいそうな女の子を演じた「ブリジット・ジョーンズの日記」第1作(01)。16年には3作目が作られました。ベアリトリクス・ポター役も良かったですが、『シカゴ』のように歌唱を披露できる作品を待っていたところ、この作品が公開になりました。ジュディ・ガーランドが亡くなって50年、大先輩と同じ年齢のレニーが渾身で体現したこの作品は、さきごろ発表になったアカデミー賞主演女優賞を受賞。いつまでもレニー・ゼルウィガーの代表作になるはずです。(白)


2018年/イギリス/カラー/シネスコ/118分
配給:ギャガ
(C)Pathe Productions Limited and British Broadcasting Corporation 2019
https://gaga.ne.jp/judy/
★2020年3月6日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 11:35| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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