2020年01月22日

母との約束、250通の手紙   原題:La promessa dell'alba


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監督・脚本:エリック・バルビエ
共同脚本:マリー・エイナール
原作:ロマン・ガリ
出演:シャルロット・ゲインズブール、ピエール・ニネ、ディディエ・ブルドン、ジャン=ピエール・ダルッサン、キャサリン・マコーマックフィネガン・オールドフィールド、パウエル・ビュシャルスキー、ネモ・シフマン

ユダヤ系ポーランド人移民である母のニーナと2人で暮らしてきたロマンは、ニーナからフランス軍に入って勲章を授与された後に大使になり、作家としても活躍することを期待され続ける。重圧に苦しみながらも、ロマンは母の願いをかなえようと奮闘する。やがて軍に入った彼は母からの電話や手紙を支えにパイロットとして活躍し、さらに作家デビューも果たす。だがニーナの手紙には、その成功を喜ぶ様子はなかった。

ジーン・セバーグの夫であり映画監督にして外交官、衝撃的な拳銃自殺を遂げたフランスの国民的文豪ロマン・ガリの視点から綴られた伝記映画である。

稀代の熱演を見せるロマン・ガリ役のピエール・ニネ(『イヴ・サンローラン』『婚約者の友人』)より光彩を放ち、圧倒的な存在感を発揮するのは、母役のシャルロット・ゲンズブールだ。これほど強烈な母親像を表現されたら、通常は観客が退いてしまう。何しろポーランドの寒村で、
「息子は将来フランスの勲章を貰う!大使になるのよ!」

と触れまわり、
「お前はヒトラーを暗殺する使命がある!」
などと息子へ激を飛ばし、"妄想訓練"に励ませるのだ。

熱い激情的ユーモアを交えて観客を大笑いさせつつ、全てに規格外、常軌を逸したこの母親が息子へ伝え継いだ言葉。「小説を書き続けなさい」
戦地へ赴いた息子に送った250通の手紙に、どんな秘密が宿っていたのか...。ぜひ映画館で体感してほしい。年初にフランスから贈られた心沁み入る名作である。(幸)


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息子の将来を信じてやまない母。期待を一身に背負う息子。傍から見ればただの親バカだが、母の叱咤激励を糧にすべてを成し遂げた息子が実在の人物と知って驚いた。よくもグレずに真っすぐ育ったものである。
母役シャルロット・ゲンズブールは自然に歳を重ねていき、いつの間にか老婆になっていた。その描写力は見事!(堀)


配給:松竹
2017年製作/131分/R15+/フランス・ベルギー合作
(C) 2017 - JERICO-PATHE PRODUCTION - TF1 FILMS PRODUCTION - NEXUS FACTORY - UMEDIA
公式サイト:https://250letters.jp/
★2020年1月31日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほかにてロードショー★
posted by yukie at 10:49| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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