2020年01月19日
無垢なる証人 原題:証人 英題:Innocent Witness
監督:イ・ハン
出演:チョン・ウソン、キム・ヒャンギ、イ・ギュヒョン、チャン・ヨンナム、ヨム・ヘラン
スノ(チョン・ウソン)は、長い間、民主弁護士会に所属して人権派弁護士として自身の信念を貫いてきたが、1年程前に大手弁護士事務所に転職。上司から雇い主を殺した嫌疑をかけられている家政婦の弁護を小手試しに任される。唯一の目撃者である少女ジウ(キム・ヒャンギ)は自閉症。法廷で証人に立たせるのは無理だとして、検察側は文書提出で済ませようとしている。スノはジウに会って、本人の口から実際に何を見たのか聞き出そうとするが、ジウは自分の世界に入り込んで、なかなか意思疎通がはかれない。そんなジウが突然数字を言う。ネクタイの水玉の数だった。観察力が鋭く、クイズ好きなのを知ったスノは、毎日夕方5時に電話でクイズを出し、徐々にジウと心を通わせていく。いよいよジウが出廷し、証人台に立つ日がくる・・・
大手弁護士事務所は、人権派弁護士としてのスノの顔を利用したくて雇ったらしいことが見え隠れするのですが、自分に正直でありたいスノは、上司の思うツボにははまりません。自閉症の少女を証人台に立たせるのは無理だと皆が言っても、なんとか彼女の心を開かせようとします。実直で、根が優しい男なのです。デビュー作の『クミホ(九尾狐)』以来、ずっとチョン・ウソンを追ってきましたが、こんなチョン・ウソンが観たかった!という役柄に、惚れ直しました。
第40回青龍映画賞で主演男優賞を受賞した時、スピーチの第一声、「『パラサイト』のソン・ガンホが取ると思ってたのにって、言ってみたかった」とにっこり。
そして、「私の親友イ・ジョンジェ氏、誰よりも僕がトロフィーを持っている姿を喜んでくれていることと思います」とテレビを見ているであろうイ・ジョンジェに語りかけました。二人はほんとに仲良しなのですねぇ。(親友でなく、パートナーと言ったような気も・・・)
『無垢なる証人』でも、実生活と同じく、40歳を過ぎても独身で、父親が自分が亡くなったあと息子が一人なのは寂しいから、「この際、相手は男でもいい」とつぶやいた場面があって、思わず笑ってしまいました。スノが担当する裁判の進行と別に、発がん性のある生理用品を製造した会社を女性たちが訴える裁判が進行し、その裁判を担当している友人女性の弁護士とスノが心を通わせていくことも語られ、なごませてくれます。(咲)
2019年/韓国/129分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
配給:クロックワークス
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公式サイト:http://klockworx-asia.com/innocent/
★2020年1月24日(金)シネマート新宿他ロードショー
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