2020年01月04日
ダウントン・アビー 原題:DOWNTON ABBEY
監督:マイケル・エングラー
脚本・製作: ジュリアン・フェロウズ
撮影:ベン・スミサード
衣装デザイン:アンナ・メアリー・スコット・ロビンス
出演:ヒュー・ボネヴィル、ジム・カーター、ミシェル・ドッカリー、エリザベス・マクガヴァン、 マギー・スミス、イメルダ・スタウントン、ペネロープ・ウィルトン
国王夫妻が訪れることになった大邸宅ダウントン・アビー。グランサム伯爵家の長女メアリー(ミシェル・ドッカリー)は、パレードや晩さん会の準備のために引退していた元執事のカーソン(ジム・カーター)を呼び戻すが、国王夫妻の従者たちは、自分たちが夫妻の世話や給仕をやると告げる。一方、先代伯爵夫人バイオレット(マギー・スミス)の従妹モード・バッグショー(イメルダ・スタウントン)は、自分の遺産をメイドに譲ろうと考えていた。
テレビ版からのファンには、懐かしい家族に出逢えたような歓びとトキメキ、興奮を覚えるだろう。あのテーマ曲がピアノの調べと共に響き、汽車が導線となって観客の視線を誘う。意識と楽曲がシンクロし、クライマックスに達したところで…♪
冒頭から、ファンは十分過ぎる至福を感じるはずだ。
では、映画版が初見の人は?何しろ主要人物だけで18人も登場する。その辺りも本編ではソツなく整理した上で紹介され、理解しやすくなっている。更に、各人それぞれのドラマや見せ場も漏らさず用意した脚本は手練れのジュリアン・フェロウズならではだ。巧みに張られた伏線もお見逃しなきよう。
貴族たちの頻繁な衣装替え、それに合わせたヘアメイク。使用人はじめ庶民たちの装いも綿密な時代考証に基いたものだということが大画面により一層鮮明になる。
加えて名優たちの演技合戦は最大の見どころ!巧いなぁ〜と唸りつつ、どれだけ笑わされたことか。練られた台詞の一つ一つに、深い含蓄と普遍性が感じられる。1920年代と現在は地続きなのだ。
年初に相応しい華やかなラスト。誰しもが幸せになる。安易なハッピーエンドではなく、観客が納得する解決によりカタルシスを得られるに違いない。(幸)
2019年製作/122分/G/イギリス・アメリカ合作/シネマスコープ/ドルビーデジタル
配給:東宝東和
(C) 2019 Focus Features LLC and Perfect Universe Investment Inc.
公式サイト:https://downtonabbey-movie.jp/
★2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開★
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