監督:カール-A・フェヒナー(『第4の革命』)
共同監督:ニコライ・ニーマン
制作:フェヒナー・メディア
産業革命以後、温暖化効果ガスの増大で気温が上昇し、地球環境の汚染が続いている。
本作は、気候変動の要因を阻止しようとする気候活動家たちの挑戦に密着したドキュメンタリー。
カリフォルニア州知事時代に温暖化効果ガスは汚染物質だと認めさせるために米国政府機関を提訴したアーノルド・シュワルツェネッガー。
17歳の先住民でヒップホップ・アーティストのシューテスカット・マルティネス。人類の生存を揺るがす喫緊の課題に立ち向かう若手の気候活動リーダーだ。
元イラン難民のアミール・ロガニ。Vispiron社の創業者で、再生可能エネルギーが平和な世界への鍵だとウクライナで活動している。
その他、バーニー・サンダースなどの政治家、グラミン銀行の資金を利用して太陽光エネルギーに挑戦するバングラデシュの女性たちなどが登場する。
自転車で颯爽と登場するシュワちゃん。大きな国際会議で、脱炭素と草の根運動の重要性を語る姿がカッコいい。一方、地球温暖化はないとして、気候変動抑制に関するパリ協定からの脱退を宣言し、石炭復活策を進めるドナルド・トランプ大統領。吠える姿が醜悪だ。
本作は、各地の「気候戦士」の活動する姿を見せながら、一人一人が出来ることを模索すれば大きな力になることを訴えている。
再生可能エネルギーへの転換で、気候変動の危機を回避しようという趣旨は素晴らしいけれど、太陽光にしても風力発電にしても、かさばる器具はいずれ廃棄処分すべきゴミになることも考えないといけない。
電気やガス、様々な交通機関など、普段当たり前のように享受しているものが、気候変動にどれほど影響しているのか、立ち止まって考えてみたくなった。そして、私に出来ることは?(咲)
カール -A.・フェヒナー監督が公開を前に来日。
11月21日(木)に日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホールで行われたジャパン・プレミアに参加してきました。
上映前後フェヒナー監督が登壇。
10年以上ドイツの軍人を務めた後、平和と環境問題を解決するために活動してきたことを熱く語りました。
「気候変動は確実に起こっている現実。どう力を合わせれば解決できるのか、個人と社会の問題。この映画は、私からの招待状。心と頭をオープンにして考えてほしい」と訴えました。
2018年/ドイツ/86分
配給:ユナイテッドピープル
公式サイト:http://unitedpeople.jp/climate
★2019年11月29日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷他全国公開