監督:瀬木直貴
脚本:作道雄
撮影:岡田賢三
出演:佐藤寛太(田中亮太)、藤本泉(石井彩)、芹澤興人(猿渡俊彦)、須藤蓮(中島裕也)。前野朋也(赤坂修)、風間トオル(高遠武)、高杢禎彦(田中一平)、浅田美代子(田中寛子)、武田鉄也(野田園長)
漫画家になる夢を抱いて大牟田から上京した亮太。一緒に頑張ってきた仲間に雑誌デビューの先を越され、頼みのバイト先は給料をもらう前に夜逃げしていた。残ったのは持ち帰っていた着ぐるみだけ。心が折れてしまった亮太は、夢をあきらめて故郷の大牟田に帰ることにした。敷居の高い実家には頼れず、可愛がってくれた祖母の家に向かうと見知らぬ女性が間借りしていた。祖母は認知症になって施設に入ったと知る。
旧友に紹介されて向かったバイト先は、動物の福祉を一番に考える延命動物園だった。おまけに、獣医の石井彩は祖母の家の間借り人!
動物園では初めての経験に面食らいながらも、亮太は飼育員たちの熱意に押されて徐々に慣れ親しんでいく。そして亮太の漫画が役立つ日が来た。
地元の方言がちゃんと使われている映画はいいですねぇ。主人公の亮太を演じるのは劇団EXILEの佐藤寛太さん。福岡出身なので地元の言葉にすぐに馴染んだようです。武田鉄也さんは元海援隊、歌に挟まれた博多弁の台詞を思い出します。父親役がなんと元チェッカーズの高杢禎彦(たかもくよしひこ)さんで、もうこんな大きな息子がいる設定も当たり前なのでした。久留米市出身。
大牟田市の観光課HPには『いのちスケッチ』の特設ページがありました。記者会見から撮影終了までの取材日記のほか、ロケ地マップも公開されています。いつも出掛けていた思い出多い動物園がこんな形で映画になって、地元ばかりでなく、大牟田を離れて暮らしている方々には嬉しいプレゼントになりました。そうでない方々にも、一度は挫折した亮太が故郷で再起し、成長していく姿に力づけられるはずです。この映画を観るまで、動物福祉に特化した動物園があるのを全く知りませんでした。いつか出かけてモルちゃんたちに会いたいものです。(白)
2019年/日本/カラー/110分
配給:ブロードメディアスタジオ
(C)2019「いのちスケッチ」製作委員会
http://inochisketch.com/
★2019年11月15日(金)ロードショー
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