2019年09月01日

影に抱かれて眠れ

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監督:和泉聖治  
脚本:小澤和義  
プロデューサー:中野英雄  
出演:加藤雅也
   中村ゆり、松本利夫、カトウシンスケ、熊切あさ美、若旦那
   余貴美子、火野正平/AK-69
原作:北方謙三「抱影」(講談社文庫刊)
主題歌:クレイジーケンバンド「場末の天使」
    (ダブルジョイ インターナショナル / ユニバーサル シグマ)

横浜、野毛。抽象画家・硲(はざま)冬樹は、夜になると自身が営む2軒の酒場を巡るのが日課だ。独身を貫く冬樹は、絵を描き、酒を呑む、気ままな暮らし。そんなある日、冬樹を父のように慕う岩井信治が傷を負って冬樹のもとに転がり込んでくる。信治は、NPOの慈善団体「碧(みどり)の会」の一員として、横浜の街の闇に飲み込まれた未青年の少女を救い出そうとしていた。手を貸した冬樹もまた抗争に巻き込まれていく。
一方、冬樹が10年以上純愛を貫く人妻・永井響子から余命宣告を受けたと聞かされる。冬樹は響子への愛を絵にしたいと思い立つ・・・

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高校生の時、ピアノの先生のお宅が野毛山にあって、行くときは明るいからいいけれど、帰りは日が暮れて、まさに夜の町の野毛はちょっと怖かった。実に、夜が似合う町。そんな町を舞台に描かれる男気たっぷりの物語。加藤雅也演じる硲冬樹の後姿に哀愁が漂う。『二階堂家物語』の後継ぎ問題を憂う父親役も新鮮だったけど、加藤雅也には、こういう渋い役がよく似合う。(咲)

2.jpg(c)BUGSY


北方謙三のハードボイルド小説の映画化。主人公には飲食店経営収入があり、趣味の延長で絵を描く。個展を勧められても、なかなかその気にならない。慕ってくれる若者や適度な距離感(と自分は思っている)セフレ女性がいる。純愛する女性は人妻で、求められればすべてを投げうってでも全面的に支える。男の夢とロマンが詰まっているというのはこういうことなのだろう。ラストは何もいうまい。(堀)

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呑み屋を経営し、経済的にもアート業界的にも余裕のある画家・・・ 私の周りは必死に制作活動しているアーティスト達ばかりなので、まず「そんな画家が存在するんですか」と原作を読みたくなって図書館へ駆け込んだ私です(貸し出し中でした・・・) 舞台はヨコハマ野毛。クレイジーケンバンドの音楽がしっくりきます(ステキ!!) 恋愛と友情と芸術に生きる、ひとりの男の物語。 (千)




初日舞台挨拶が、9月7日(土)丸の内TOEI2で行われました。
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冒頭のキャッチボールのシーン。松本利夫さんが、「僕、やったことがなかったんです」と言えば、加藤雅也さんもカトウシスケさんも「僕も」と。経験のない3人のキャッチボールだったのでした。
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「現場で皆さんの会話聞いていると、小学生みたいですごい可愛いかった」と中村ゆりさん。ハードボイルドな映画の撮影現場は、実はとても楽しそうした。
原作の北方謙三氏も登壇。「普通、原作者はこういうところに出ないものですけど、私、映画に出演してるんです」 特に台詞はなくて、熊切あさ美さんと雑談していたら、それいいねと映画に入れられたのだとか。「観てみたら、ただのエロじじい」と笑わせてくださいました。


2019年/日本/108分/PG12
製作 BUGSY、ドリームエンタテインメント  
配給 BS-TBS 配給協力:トリプルアップ
(c)BUGSY
公式サイト:http://kagedaka.jp/
★2019年9月6日(金)、丸の内TOEI2・横浜ブルク13他全国順次公開


posted by sakiko at 18:45| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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