2019年08月29日

アス ( 原題:Us)

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監督・脚本・製作:ジョーダン・ピール
製作:ジェイソン・ブラム
出演:ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー、シャハディ・ライト・ジョセフ、エヴァン・アレックス、カリ・シェルドン、ノエル・シェルドン

アデレードは夏休みを利用して、夫と2人の子供たちと一緒に幼い頃住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪問する。彼女は友人一家と落ち合いビーチへ出掛けるが不可解な出来事に見舞われ、過去のトラウマがフラッシュバックする。やがて夜になると、自分たちとうり二つの不気味な4人組が家の前に現れる。

『ゲット・アウト』が衝撃的且つ独創性に溢れていたジョーダン・ピール監督。今回は”ドッペルゲンガー”映画としての新機軸を打ち出し、またしても唸らされる。傑作と出会えた喜びを観客に与えてくれるはずだ。
ネタばれ厳禁のため、ツカミ話をひとつ‥。映画がまだ中盤に差し掛かる前、試写室で前席だった男の人が飛び上がった!途中で出ていってしまうし‥。戻っては来たものの余程のビビりだったのだろうか。以降はその男の人の反応が気になって仕方がなかった(苦笑)
それだけ、ホラー作品として不可欠な恐怖の表現演出に長け、構成が巧みだということをお伝えしたかっただけなのだが‥。

ノスタルジックな薫り漂う映像が放つ言いようのない不安、計算し尽くされたライティングとカメラワーク、絶妙なタイミングで挿入される音響、クライマックスで爆笑を誘うセンス、巧妙に張り巡らされた伏線、そしてルピタ・ニョンゴを筆頭とする子役も含めた演者陣の名演。全てが一級品なのだ。

今回は人種差別が主題ではなく、社会の分断、経済的格差が拡大したUS(私たち・USA)を象徴的に可視化して見せる。プロローグでネタばれしてしまったのが惜しかった前作に比べ、本作は最後の最後まで観客の予想を上回る展開から眼が離せない。ホラー苦手な女子も必見の意欲作!(幸)


バカンス先で自分たち家族とそっくりのゾンビのような存在に襲われる。何度もフラッシュバックする、妻の幼い頃の恐怖体験。エレミア書11章11節に秘密の鍵があるらしい。危ない!ドキッとした瞬間、家族の助けが入る。支え合って襲撃者から身を守る華族に絆を感じる。しかしいちばん怖いのは襲撃の本当の意味が判明するラスト。妻は一生心の闇を抱えていくのか。(堀)

製作年:2019年/製作国:アメリカ/上映時間:116分/英語/R15+
ユニバーサル映画 配給:東宝東和
©2018 UNIVERSAL STUDIOS
公式サイト https://usmovie.jp
9/6(金)TOHOシネマズ 日比谷他、全国ロードショー
posted by yukie at 12:54| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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