監督:ソフィー・フーバー
出演:ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ルー・ドナルドソン、ノラ・ジョーンズ、ロバート・グラスパー、アンブローズ・アキンムシーレ、ケンドリック・スコット、ドン・ウォズ、アリ・シャヒード・ムハマド(ア・トライブ・コールド・クエスト)、テラス・マーティン、ケンドリック・ラマー(声の出演) ほか
第二次世界大戦前夜、ナチス統治下のドイツからアメリカに移住した二人の青年、アルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフ。大のジャズ・ファンであった彼らは、1939 年にニューヨークで小さなレコード会社「ブルーノート・レコード」を立ち上げた。
レコーディングにあたって、アーティストに完全な自由を渡し、かつ新曲を書くよう励ます。理想を求め、妥協することのないライオンとウルフの信念は、ジャズのみならず、アート全般やヒップホップ等の音楽に消えることのない足跡を残してきた。
左:ロバート・グラスパー、右:ハービー・ハンコック
左:ウェイン・ショーター、中央:ソフィー・フーバー、右:ドン・ウォズ
深夜のラジオで聞いていたのか、耳に残っている曲がいくつもありました。創始者がドイツから逃れてきたユダヤ系移民の青年アルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフ(ライオンとウルフ?とびっくりしたけれど、ウルフの綴りがWolff、オオカミはwolf)。その二人と、アフリカン・アメリカンのアーティストたちの交流のようすを見ることができるのは、とても貴重。人種差別もひどかった時代、BLUE NOTE RECORDSは心の拠り所であったでしょう。お金儲けのためでなく、本当に好きなものを共有している幸せそうな笑顔に、こちらもじんわり温かくなります。
この80年の間にブルーノート・レコードから世に送り出されたレコードは1000枚にもなるそうで、しかも最初の姿勢が今も変わっていないというのにさらに感動してしました。カメラマンでもあったウルフが撮影した写真は、ほとんどのレコードジャケットに使われています。ポジフィルムがたくさん登場します。写真の好きな方も観る価値あり。(白)
2018年/スイス・アメリカ、イギリス合作/85分
配給:EASTWORLD ENTERTAINMENT
協力:スターキャット
https://www.universal-music.co.jp/cinema/bluenote/
★2019年9月6日(金)よりBunkamura ル・シネマほか全国順次公開