2019年08月03日

映画『東京裁判』4Kデジタルリマスター版

2019年8月3日(土)ユーロスペースほか全国順次公開!
劇場情報 http://www.tokyosaiban2019.com/theater.php

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(C)講談社2018

監督:小林正樹
総プロデューサー:足澤禎吉、須藤 博  
エグゼクティブプロデューサー:杉山捷三(講談社)
プロデューサー:荒木正也(博報堂)、安武 龍
原案:稲垣 俊  脚本:小林正樹、小笠原 清(CINEA-1)
編集:浦岡敬一(CINEA-1)  編集助手:津本悦子、吉岡 聡、佐藤康雄
録音:西崎英雄(CINEA-1)  録音助手:浦田和治  
音響効果:本間 明  効果助手:安藤邦男
資料撮影:奥村祐治(CINEA-1)  撮影助手:北村徳男、瓜生敏彦  
ネガ編集:南 とめ ネガ編助手:大橋富代
タイトル美術:日映美術  現像:東洋現像所  録音:アオイスタジオ
    協力:博報堂
史実考査:一橋大学教授 細谷千博(現代史)、神戸大学教授 安藤仁介(国際法)
翻訳監修:山崎剛太郎  
監督補佐:小笠原 清  助監督:戸井田克彦  製作進行:光森忠勝
ナレーター:佐藤 慶
音楽:武満 徹  指揮:田中信昭  演奏:東京コンサーツ
公式HP http://www.tokyosaiban2019.com/theater.php

第2次世界大戦。何を裁き、何が裁かれなかったのか

『壁あつき部屋』(BC級戦犯を扱ったもの)、『黒い河』(戦後の米軍基地を舞台としたもの)、『人間の條件』6部作(満州戦線に従軍した五味川純平氏の自伝的ベストセラー小説を映画化。戦争の中で人間がどう変わっていくのかという姿をリアルに描いた)など、これらの作品の中で戦争の「おそろしさ」、「むなしさ」、「おろかさ」を一貫して描いてきた小林正樹監督が、自らの戦争体験をもとに鎮魂の祈りを込めて作った4時間37分の作品が4kデジタルリマスター版で蘇る。

1945年8月に降伏した日本の戦後の運命を決定づけた極東国際軍事裁判(通称 東京裁判)の全貌を描いた映画『東京裁判』は、第2次世界大戦の実態を映像に収めた作品。東京裁判は1946年、東京・市ヶ谷の旧陸軍士官学校大講堂(現在の防衛省の地)で開廷された。裁判官および検事は、日本の降伏文書に署名した9か国とインド、フィリピンの計11カ国の代表で構成。裁判では「平和に対する罪」「人道に対する罪」など55項目に及ぶ罪状が裁かれた。
元々はアメリカ国防総省が撮影していた50万フィートもの膨大な裁判記録のフィルムが1973年に公開され、講談社がこれを基に創立70周年記念事業として記録映画を企画した。監督に要請された小林正樹は、それまで何本もの作品で戦争の非を訴え続けてきたが、この作品では5年の歳月をかけてフィルムを吟味し、国内外のニュース映像なども調査してピックアップ。そこから脚本を作りながら適応するフィルムをあたるという気が遠くなるような作業を繰り返し、「時代の証言者」としての映画を完成させた。
この裁判で28人の被告は全員無罪を主張したが、公判では発狂免訴された大川周明、病死した松岡洋右と永野修身を除く全被告25名のうち東條英機ら7名が絞首刑、他18名は終身刑もしくは有期刑が宣告され、東京裁判は終結した。しかし、天皇は戦争責任を免がれた(アメリカの思惑、マッカーサーの天皇に対するシンパシーもあったかららしい)。真の裁きは終わってない。即ち東京裁判は完結していないことを、本作は示している。
単に裁判の記録ということだけではなく、日本の軍国主義の歩みと激動の世界情勢を照らし合わせながら、人類がもたらす最大の愚行「戦争」の本質を巧みに訴えた本作は1983年に製作、公開された。戦後38年で「戦争を知らない世代」が多くなった頃。
さらに2019年(戦後74年)、戦争を経験した世代が亡くなっていく中、監督補佐・脚本の小笠原清らの監修のもとで修復された4Kデジタルリマスター版が公開される。改憲や戦争の是非をめぐる論議が出てきている今、改めて「平和」について考えさせられる。

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(C)講談社2018


「勝者が敗者を裁いたからね」といわれる「東京裁判」だが、それでも日本人自身の手で何も裁くことがなかった当時のツケが、現代に回ってきているのではないか? 戦後74年経った今、また、戦前の時代のような世相、憲法を改悪し、また戦争ができるように変えようとする動きを感じる。このようなときに、映画『東京裁判』が再上映される意味は大きい。若い人にぜひ観てほしい(暁)。

デジタル修復補訂版2018
デジタルリマスター監修:小笠原 清、杉山捷三
アーカイブコーディネーター:水戸遼平  
フィルムインスペクション:千陽裕美子
デジタルレストレーション:黒木 恒、高橋奈々子、森下甲一  
カラリスト:阿部悦明  音調調整:浦田和治
協力:独立行政法人国立映画アーカイブ 株式会社IMAGICA Lab.
サウンドデザイン ユルタ 豊国印刷 バーミンガム・ブレーンズ・トラスト
特別協力:芸游会
企画・製作・提供:講談社

1983年/日本/モノクロ/DCP/5.0ch/277分
配給 太秦
日本初公開 1983年6月4日

第35回ベルリン国際映画祭国際評論家連盟賞受賞
第26回ブルーリボン賞 最優秀作品賞
第38回毎日映画コンクール 日本映画優秀作品賞
第12回日本映画ペンクラブ賞 日本映画第1位
1985年ロンドン国際映画祭招待作品 作品賞
1985年シドニー国際映画祭招待作品 作品賞
1985年モントリオール映画祭招待作品 批評家協会賞
posted by akemi at 17:47| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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