2019年5月18日(金)渋谷ユーロスペースにて公開!
その後の公開情報
「闘うヒロイン」に喝采!!!
インドネシアの荒野から放つ 超痛快“ナシゴレン・ウェスタン”!
監督:モーリー・スリヤ
製作:ラマ・アディファウザン・ジドニ
原案:ガリン・ヌグロホ
脚本:モーリー・スリヤ
キャスト
マーシャ・ティモシー:マルリナ
パネンドラ・ララサティ:ノヴィ
エギ・フェドリー:マルクス
ヨガ・プラタマ:フランツ
インドネシア離島の僻村。夫と子どもを亡くし、夫のミイラとともに荒野の一軒家で暮らすマルリナが7人の強盗団に襲われた。料理を作るように命令されたマルリナは、毒入りのスープを作り、それを飲んだ男たちは次々と倒れるが、盗賊の首領マルクスは別の部屋で寝ていて助かる。マルクスにもスープを勧めるが、襲われてしまう。マルリナは脇にあった剣を取りマルクスの首めがけて振りおろした。
マルリナは自らの正当防衛を証明するため、マルクスの首を持って警察署へと向かう。しかし、強盗団の残党達はマルクスの復讐を誓って、彼女の後を追うが、マルリナは自らの正義と明日をかけ、颯爽と馬に跨がり警察署に向う。鈍く光る剣とマルクスの首を持ち、灼けつく太陽と果てしない荒野をゆく。
哀愁漂うマカロニ・ウェスタン調の音楽がバックに流れる。
インドネシアの若き女性監督モーリー・スリヤが、前代未聞の新しい“闘うヒロイン”を生み出した。このひとりの女性の闘いの物語は、さりげないユーモアも織り交ぜたインドネシアの流の異色エンターテイメント。
インドネシア流西部劇“ナシゴレン・ウェスタン”が誕生した!
2017年の第18回東京フィルメックスで最優秀賞を受賞した作品だったけど、この時の原一男審査委員長のコメントが素晴らしかった。
授賞理由:原一男審査員長コメント
マカロニウエスタンの音楽に乗ってヒロインは戦う
敵は男
そして男性社会
今こそ復讐せよ
破壊せよ
強姦などに打ちひしがれる哀れな女を演じるのはもうやめよう
女性自らが新しい女性像を作ること
肉体的にも精神的にもタフな女性像を
エンターテイメント型アクション映画に込められたメッセージ
闘うヒロイン像を作り出した、イキのいい痛快な傑作の誕生です
この時に見逃してしまった私は、去年のあいち国際女性映画祭で上映されることを知り、この原委員長の言葉に導かれて名古屋に出かけてしまった。まさか日本で公開されるとは思ってもみなかったけど、こういうインドネシア映画が公開されるというのは、嬉しい(暁)。
あまり説明がなく始まって、この招かれざる客は強盗らしいとか、あのミイラは何なんだ?とか、一人で考えさせられました。ちょっとこれまでとは違うテンポと雰囲気の映画で、若い女性監督作と聞いて驚いた次第。そういえば男性なら、女性に寝首を搔かれる反撃シーンは描かないでしょうね。それも鉈(なた)でバッサリですから。あたふたするお腹の大きな若妻や、遠巻きにする一般住民の中、少しも動じない強いヒロインの姿がくっきりと浮かび上がりました。(白)
シネマジャーナルHP 第18回東京フィルメックス授賞式レポート
製作年 2017年
製作国 インドネシア・フランス・マレーシア・タイ合作
配給 パンドラ
2019年05月19日
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