フォーラム山形では3月22日から28日まで 連日朝10時より
(c)映画「武蔵野」製作委員会
監督:原村政樹 プロデューサー:鈴木敏夫
撮影:原村政樹
『海女のリャンさん』(2005年)、『いのち耕す人々』(2008年)、『天に栄える村』(2013年)、『無音の叫び声』 (2018年)など、長い間、地方に息づく自然や農業の営みとそこに生きる人々を撮ってきた原村政樹監督。
今度の作品は、40年以上前から住む地元川越や所沢などの武蔵野地域で360年以上続けられてきた江戸の循環農業と農家の人々の生活に密着したドキュメンタリー。都心から30キロ圏内の武蔵野地域。都市化が進んだ地域で続いている農業の営みを追っている。
HPより
原村政樹監督メッセージ
なぜ、映画「武蔵野」を創ったのか
私はこの映画の舞台のすぐ近くに40年以上前から暮らしてきました。いわば私のふるさとです。しかし、この地で360年以上途切れることなく続けられてきた江戸の循環農業が今も息づいていることを知っている人は地元でも少ないのが現状です。そして年々、「ヤマ」と呼ばれる日本最大の平地林が徐々に減少しています。
何事も激変する現代社会にあって、この地の農家の人たちは時代に対応しつつも、変えてはならに貴重な「農の文化」を、しなやかに守り続けてきたのです。それは日本だけでなく世界中の人々にとっても、人類の遺生きた遺産として、後世に残したい宝物だと思えてなりません。
長年、農業をライフワークにドキュメンタリー映画を創り続けてきた私にとっても、これほど若い農業後継者が育っている農村は他に知りません。人間のいのちの根底を支える食べ物を育てる農業の未来は、この地で受け継がれてきた江戸の循環農業にヒントが隠されていると思えます。それは人が暮らす地域の自然環境を大切に守り育てる営みがあるからです。
いくら経済の成長を求めても、暮らしの中で自然環境との共生を無視した生き方には未来はありえません。人間も動物である以上、自然に生かされているからです。
私はこの映画で、そのことを伝えつつ、農業と一体となった武蔵野の雑木林、つまり「ヤマ(平地林)」を日本の大切な文化として未来永劫残すための力になりたいと、全力で創り上げました。
(c)映画「武蔵野」製作委員会
原村政樹監督 経歴
1957年生まれ。10代後半から川越市在住。2004年長編ドキュメンタリー映画「海女のリャンさん」で文化庁文化記録映画大賞・キネマ旬報ベストテン第一位受賞。2006年「いのち耕す人々」キネ旬第五位、2008年「里山っ子たち」」キネ旬第三位、2013年「天に栄える村」キネ旬第四位。2012年ETV特集「原発事故に立ち向かうコメ農家」農業ジャーナリスト賞、2013年NHK新日本風土記「川越」で江戸の循環農業を紹介。2015年「無音の叫び声」では映画と同時に書籍を出版、映画と著書が「農業ジャーナリスト賞」W受賞。
ポレポレ東中野 上映後の舞台挨拶
3月23日・30日 : 原村政樹
3月24日 : 鈴木敏夫(プロデューサー)
公式HP http://www.cinema-musashino.com/index.html
2017年 日本
配給 映画「武蔵野」製作委員会