土井敏邦監督の新作ドキュメンタリー『福島は語る』が3/2(土)から新宿K's cinemaを皮切りに3月に全国で一斉公開されます
監督・撮影・編集:土井敏邦
整音:藤口諒太
朗読・題字:高橋長英
写真:森住卓
挿入歌:「ああ福島」李政美(作詞:武藤類子、作曲:李政美)
宣伝美術:野田雅也
いまを生きるすべての人たちへ分断された私たちが語り継ぐ14のメッセージ
この作品は、長年パレスチナ・イスラエル取材したものをまとめた『沈黙を破る』(2009)、『飯舘村―故郷を追われる村人たちー』(2012)、日本で暮らすミャンマー人難民に関する作品『異国に生きるー日本の中のビルマ人―』(2013)、韓国の「ナヌムの家」に暮らす元慰安婦たちを撮った『“記憶”と生きる』(2015)など数々の作品で評価を受けてきた土井敏邦監督が、4年かけて100人を超える福島の被災者たちを取材した中から選んだ14人の被災者たちの"福島の声"を映像化した証言ドキュメンタリー。
2011年の原発事故から8年が過ぎ、日本は2020年の東京オリンピックに向け浮き足立ち、「福島のことは終わったこと」と片づけようとしているように思えてならないと感じた土井監督は、「福島は終わっていない」と、原発事故によって人生を変えられてしまった10数万人の被災者たちの心の傷は疼き続けていることを、「福島」を忘却しつつある日本社会に届けたいと願い製作された作品。
土井監督はこの作品について下記のように語っています。
「原発事故」によって人生を狂わされ、夢や未来を奪われ、かつての家族や共同体の絆を断ち切られ、“生きる指針”さえ奪われた被災者たちの“生傷”は癒えることなく、8年近くになる今なお、疼き続けています。ただそれは、平穏に戻ったかのような現在の福島の光景からは、なかなか見えてきません。その“生傷”を可視化する唯一の手立ては、被災者たちが語る“言葉”です。この映画は、その“言葉”の映像化を試みた作品です。
突然の地震と福島の原発事故、放射能によって日常生活、仕事、自然と故郷を奪われ、家や、家族、友を失なったり、別々の生活を余儀なくされた人々。それぞれの立場で、自身の悔しさや、怒り、無念さ、悲しみを語る。その表情や言葉から彼らの苦渋が伝わってくる。
原爆被爆国、原発事故の被曝国でありながら原発をやめようとしない日本。ドイツなど、他の国が日本を見て、原発をやめようとしているのに、政官財界が結びついた「原子力ムラ」という巨大な利権集団が、いつ自分たちの間違いに気づくのか。土井監督の作品を始め、いくつもの福島関連の作品が作り続けられているが、原発をやめる必要があることは自明の理であることに早く気づいてほしい(暁)。
全国での上映日程
新宿K's cinema 3月2日(土)~3月15日(金)
渋谷ユーロスペース 3月9日(土)~
横浜シネマ・ジャック&ベティ 3月9日(土)~3月22日(金)
フォーラム福島 3月8日(金)〜3月14日(木)
佐賀・シアターシエマ 3月8日(金)〜3月14日(木)
名古屋シネマテーク 3月9日(土)〜3月15日(金)
京都シネマ 3月9日(土)〜3月15日(金)
大阪・第七藝術劇場 3月9日(土)~3月15日(金)
大阪・シアタ―セブン 3月23日(土)~3月29日(金)
アップリンク吉祥寺 3月11日(火)
福岡・KBCシネマ1•2 3月11日(月)、3月14日(木)
広島・横川シネマ 3月15日(金)〜3月21日(木)
札幌・シアターキノ 3月27日(水)
仙台チネ・ラヴィータ 4月5日(金)~4月11日(木)
舞台挨拶などその他詳細は公式サイトをご覧ください。
http://doi-toshikuni.net/j/fukushima/
ウェブサイト:安藤滋夫
後援:城南信用金庫
配給:きろくびと、ピカフィルム
2018年/日本/カラー/170分
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