監督:武内英樹
原作:魔夜峰央
脚本:徳永友一
撮影:谷川創平
音楽:Face 2 fAKE
主題歌:はなわ
出演:二階堂ふみ(壇ノ浦百美)、GACKT(麻実麗)、伊勢谷友介(阿久津翔)、ブラザートム(菅原好海)、麻生久美子(菅原真紀)、島崎遥香(菅原愛海)、成田凌(五十嵐春翔)、間宮祥太朗(埼玉県人の青年)、加藤諒(下川信男)、益若つばさ(おかよ)、中尾彬(壇ノ浦建)、武田久美子(壇ノ浦恵子)、麿赤兒(西園寺宗十郎)、竹中直人(神奈川県知事)、京本政樹(埼玉デューク)、JAGUAR(エンペラー千葉)
東京の超名門校・白鵬堂学院では、都知事の息子の壇ノ浦百美が、生徒会長として君臨している。彼をヒエラルキーの頂点として、最下層には埼玉県出身の生徒がいる。埼玉県民は通行手形がないと、東京に出入りすることもできず、都民ばかりでなく近隣の県民からも差別を受けていた。過去から続く理不尽なこの状態を打破してくれる”ヒーローの登場”を埼玉県民は願い続けている。
百美は当然のように父の後をついで都知事への最短距離にいると信じて疑わなかったが、転入してきたアメリカ帰りの麻実麗に恋心を抱いたことで、百美の運命は大きく狂い始める。麻実麗こそ隠れ埼玉県人で、埼玉解放戦線の主要メンバーだったのだ。
魔夜峰央(まやみねお)さんといえば今も連載が続いている「パタリロ!」がすぐ思い浮かびます。この映画の原作「翔んで埼玉」はまだ”ディスる”という言葉さえなかった1982年~1983年「花とゆめ」別冊に3回に分けて連載されました。当時殆ど反響がなかったのに、2015年に突如注目を浴び、まさかの復刊&大増刷。このたびの映画化とあいなりました。
二階堂ふみさんは違和感ありませんが、GACKTさんが麻実麗とは(ビジュアル再現は200%です)意外なキャスティングに驚き。そっこー断ったのだそうですが、魔夜峰央さんからたっての希望と聞いて、考え直したのだとか。
埼玉ディス映画というのは前半、後半は近隣諸県を巻き込み、郷土愛を前面に押し出したものになっています。江戸川をはさんでの埼玉・千葉対決も面白く思わず噴き出します。いい大人たちが観客を楽しませるために、真剣に大真面目に馬鹿なことをやってくれている娯楽大作。埼玉県知事のお墨付きもいただいたという本作、あの人もこの人も出ていますので、お見逃しなく。(白)
2019年/日本/カラー/シネスコ/107分
配給:東映
(C)2019 映画「翔んで埼玉」製作委員会
http://www.tondesaitama.com/
★2019年2月22日(金)ロードショー
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