監督・脚本:広瀬奈々子
撮影:髙野大樹
出演:柳楽優弥(シンイチ/芦沢光)、小林薫(涌井哲郎)、YOUNG DAIS(庄司大介)、鈴木常吉(米山源太)、堀内敬子(成田宏美)
哲郎は川べりで倒れている青年を見つけ、連れ帰って介抱する。事情がありそうだったが、追求しない哲郎に青年はシンイチと名乗った。シンイチと聞いて哲郎の手が止まる。同じ名前の息子と妻を交通事故で失っていた。木工所を経営する哲郎は、寡黙なシンイチを息子の部屋に住まわせ、アルバイトに雇い入れる。木工所の家族のような雰囲気に、シンイチも次第に打ち解けていく。
息子を亡くした父と家族から孤立してしまった青年とが、ひととき擬似家族となります。シンイチと名乗った光は誰にも言えなかった過去があり、息子に先立たれた哲郎の心には埋めようのない穴があいています。互いに補い上手くいきかけても、小さな町には過去のシンイチを知るものがいて、平穏な日々は続きません。
シンイチを「なくしたパズルの一片」のように思えていた哲郎は、出て行こうとするシンイチに声をかけるのですが・・・こ、これは「告白」じゃないですかっ。思わずBL目線で見てしまう私!?
もとい、人と人との繋がりやら愛憎やら、光の部分と闇の部分を交互に見せます。役者さんの大きな力を差し引いても新人とは思えない脚本・演出の広瀬監督、是枝師匠の背中を追ってぴたりとついていけそうです。(白)
2018年/日本/カラー/シネスコ/113分
配給:マジックアワー
(C)2019「夜明け」製作委員会
http://yoake-movie.com/
★2019年1月18日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
【関連する記事】