2019年01月05日

ヒューマン・フロー 大地漂流   原題:Human Flow

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監督・製作:アイ・ウェイウェイ
製作:チン-チン・ヤップ、ハイノ・デッカート
製作総指揮:ダイアン・ワイアーマン『不都合な真実』/
編集:ニルス・ペー・アンデルセン『アクト・オブ・キリング』

何百人もの人を乗せたボートが地中海をいく。やっとたどり着いた地から、さらに受け入れてくれる国を求めて、移動する人たち。内戦で瓦礫の町となったシリアから逃げ出す人たちや、宗教の違いから差別され、バングラデシュに逃れるミャンマーのロヒンギャの人たち。一方で、もう何年も難民キャンプで暮らす、パレスチナやアフガニスタンの人たち。そして、トランプ大統領が壁を作ろうとしているメキシコとの国境。

本作は、中国の現代美術家で、社会運動家としても活躍するアイ・ウェイウェイが、なんらかの理由で難民となった人たちの日常に迫ったドキュメンタリー。訪れた場所は、23カ国40カ所にもおよぶ。
アイ・ウェイウェイ自身、幼い時に生まれ故郷から追放された経験があり、故国を去らざるを得なかった人々に寄りそうような眼差しを感じさせてくれる。
難民キャンプで生まれ育った子どもたちが、見たことのない故国にいつか帰り、国を立て直したいという。今いる国は、生まれたところなのに、故国ではないのだ。
2016年の撮影当時、世界で6,500万人いた難民は、さらに増え続け、恐れをなしたヨーロッパ諸国は門戸を閉ざす方向にある。悲しいことだ。だからといって、さて、私に何ができる?と自問する。

ドローンで上空から写した難民キャンプの全景に圧倒された。
もしかしたら、いつか私たちも、あのような場所に住まなくてはならない事態になるかもしれない。そう考えると、他人事でない。(咲)



『ヒューマン・フロー 大地漂流』 難民問題について考えるトークイベント (12/18)


◆初日トークイベント 

1月12日(土)【10:50の回上映後】13:10〜13:30(20分)
会場:シアター・イメージフォーラム
ゲスト:丸山ゴンザレスさん(ジャーナリスト)
TV番組「クレイジージャーニー」(TBS系列)で、世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩く“危険地帯ジャーナリスト”として出演。ギリシャの島からドイツまで難民に同行し密着取材したことがある。


2017年 ヴェネチア国際映画祭5部門賞受賞

2017年/ドイツ/ビスタ/5.1ch/2時間20分/
配給:キノフィルムズ/木下グループ
後援:国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、認定NPO法人 難民支援協会 
© 2017 Human Flow UG. All Rights Reserved.
公式サイト:http://humanflow-movie.jp/
★2019年1月12日(土)よりシアター・イメージフォーラム他にて全国順次公開





posted by sakiko at 21:43| Comment(0) | ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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