2025年01月12日

トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦  原題:九龍城寨之圍城 英題:Twilight of the Warriors: Walled In

2025年01月17日(金)新宿バルト9ほか全国劇場にて公開 上映情報 

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©2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved.

Staff
監督:鄭保瑞(ソイ・チェン)『リンボ』など
アクション監督:谷垣健治 
音楽:川井憲次
美術監督:マック・コッキョン
製作:ジョン・チョン、ウィルソン・イップ
Cast
古天楽(ルイス・クー)、林峯(レイモンド・ラム)、劉俊謙(テレンス・ラウ)、伍允龍(フィリップ・ン)、胡子彤(トニー・ウー)、ジャーマン・チョン、任賢齊(リッチー・レン)、黄徳斌(ケニー・ウォン)、洪金寶(サモ・ハン)、郭富城(アーロン・クォック)

九龍城砦がスクリーンに蘇る!

舞台は、かつて黒社会が野望を燃やし覇権を争っていた伝説の九龍城砦。東洋の魔窟と呼ばれ、無法地帯として知られていたが、今は取り壊されてなくなっているその場所が、圧倒的なスケールでスクリーンに蘇る。ルイス・クー、サモ・ハン、リッチー・レン、アーロン・クォックといった香港映画界ではお馴染みの俳優たちから、若手実力派まで集結し、壮絶な闘いを繰り広げる。高額を投じて精密に再現されという九龍城砦のセットが圧巻。スケールの大きさと細部へのこだわりが、あの時代の九龍城砦へと思いを馳せる。

80年代。香港へ密入国した若者、陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、黒社会からの無理強いを断ったことで組織に追われ、治外法権の九龍城砦へ逃げ込んだ。最初は、ここでも追われ、用心棒たちと闘うが、次第に受け入れられ、ここで働くようになり、仲間と出会い絆を深めながら、九龍城砦の用心棒的な仲間と4人の友情を育んでいく。チャンはここで過ごすうち、生まれて初めて居場所を見つけたが、自分の出自のため、九龍城砦を巡る激しい争いに巻き込まれてゆく。復讐、下剋上の地位争いの中、4人はそれぞれの信念を胸に、九龍城砦を守るため、命を懸けた最後の戦いに挑む。度肝を抜くアクションの連続。死闘は続き、最後を制したのは…。

製作費の1/6とも言われる5000万香港ドルをかけて制作された九龍城砦のセット。その再現度の高さも大きな話題を呼び、公開を迎えると評判になり、広東語映画として動員数歴代1位となった。第97回アカデミー賞 国際長編映画賞の香港代表に選出され、第77回カンヌ国際映画祭での初上映では熱狂的な拍手を浴びた。また、2025年3月16日(日)に香港にて開催される、アジア全域版アカデミー賞「第18回アジア・フィルム・アワード」(AFA)では9部門でノミネートされている。

九龍城砦が取り壊される前に香港に行っていますが、さすがに足を踏み入れたことはありません。重慶マンションに入ってみるのが精いっぱいでした。プレステのアドベンチャーゲーム「KOWLOON'S GATE クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-」(97年発売)でも迷って完遂できず諦めました。それが実景となって観られただけで感激です。そんな九龍城砦を舞台に起こる権力争い、過酷な運命の中で育まれる友情、家族への愛、仲間の絆をいっぱいに詰め込んだ熱い映画が本作。
谷垣健治アクション監督渾身のアクションは、俳優一人ずつの個性を際立たせて武闘派も必見の仕上がりです。九龍城砦は無法地帯なのをいいことに建て増し継ぎ足された建物です。電線や水道管が天井や壁を走る、魔訶不思議なこの建物を縦横無尽に動き回ったアクションは、ご苦労しつつもさぞやりがいがあったことでしょう。
すっかり渋いベテランとなったルイス・クーが吸っていた煙草を上に飛ばし、落ちてくるまでに見せるアクションは見逃せません。うーむ、カッコ良すぎる!!
実は親友の捲風(ルイス)と殺人王(アーロン)との死闘、運命的なロッグワンとの邂逅、貧しい中でも助け合う住民たちの人情などみどころはたっぷりです。1980年代を背景に、香港アクション界のレジェンド、サモハンが大ボスとして戦うところがみられるなんて感涙ものです。若手がいつのまにか成長して、それぞれの代表作となるようなこの作品に出演しているのも嬉しいです。お見逃しなく!(白)


九龍城砦を舞台にした映画で思い出すのは、ドニー・イェンとアンディ・ラウ共演の『追龍』(2020年7月24日公開)です。今回の『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』も、負けず劣らずの香港のレジェンドたちの競演! 溜息が出ます。香港映画全盛時代を思い出させてくれました。
そして、九龍城砦といえば、頭上すれすれに飛ぶ飛行機。本作でも出てきました。
1992年だったと思うのですが、香港電影通信の電影旅団で訪れた時、帰りの啓徳空港でジェイコブ・チャン監督とお会いしたのですが、九龍城砦の異様な姿を一緒に眺めたことを懐かしく思い出しました。
1993年に九龍城砦が取り壊されてからは、あの一角はなかなか楽しい下町で、帰国する日、空港にスーツケースを預けたあとは、トンネルをくぐって散策に繰り出したものです。ショッピングモール「九龍城廣場」の屋上駐車場にあがって、飛行機のお腹もよく眺めました。啓徳空港がなくなって、早や四半世紀。今はどんな街になっているのでしょう・・・ (咲)


去年の「第37回東京国際映画祭」と「2024香港映画の新しい力」で上映され、チケットはすぐに売り切れてしまったが、香港でそんなに評判になっていたというのは知らなかった。東京国際映画祭でのチケットは友人が取ってくれて観ることができたが、豪華な俳優陣と、目まぐるしく進む物語の中で、誰と誰がどういう関係というのを把握するのが難しかった。何回か観ないと、争っている人の関係を理解できないかも。私は2回観たけど、まだ理解できてない。たとえばルイス・クーとアーロン・クォックの関係。敵対していて、「どちらかが死ぬまで戦わないと」みたいに言っていたのに、どちらか死んではいないようだし、さらに、後でアーロンはルイスがやっている理容室に髭を剃りに来るし、この関係、今一つわからず、もう一度観て確認しなくては(笑)。
九龍城砦のセットの再現度の高さが話題になっていたけど、東京国際映画祭での上映後のトークで、「これには日本の写真集などの資料が大いに役立った」と語っていてびっくりした。私も九龍城砦の写真展は何度か行ったことがあるし、詳細な写真集を見たことがある。そうか、日本人写真家による記録が役だったんだと、ちょっとうれしかった。それと、最後、4人と死闘を繰り広げる悪の権化のような役を演じていたフィリップ・ンさんですが、映画の中ではサングラスをつけているし素顔がほとんどわかりませんでしたが、とても笑顔が素敵なイケメンでした。東京国際映画祭での上映後のトークに、プロデューサーのアンガス・チャンさん、アクション監督の谷垣健治さんと共に参加していました(暁)。
その模様はこちら
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左からプロデューサーのアンガス・チャンさん、アクション監督 谷垣健治さん、出演者 フィリップ・ンさん 第37回東京国際映画祭にて

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魔窟と呼ばれた「九龍城砦」ですが、1993年に取り壊され、現在は「九龍寨城公園」になっています。九龍城砦の面影はどこにもないけど、記録が壁に残してあります。

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2018.6 九龍寨城公園にて

写真撮影:宮﨑 暁美

2024年/香港/125分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/ 
配給:クロックワークス
公式HP https://klockworx.com/movies/twilightwarriors/

メイキング映像はこちら
アクション編
城砦への思い編
posted by akemi at 20:51| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

満ち足りた家族   原題:보통의 가족  英題:A NORMAL FAMILY

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(C)2024 HIVE MEDIA CORP & MINDMARK ALL RIGHTS RESERVED

監督:ホ・ジノ(『八月のクリスマス』)
出演:ソル・ギョング、チャン・ドンゴン、キム・ヒエ、クローディア・キム

ひとつの事件をきっかけに、完璧な家族の崩壊が始まる・・・

兄ジェワン(ソル・ギョング)は、道徳よりも物質的な利益を優先して生きてきた弁護士だ。仕事のためなら、殺人犯の弁護でさえも厭わない。年下の2人目の妻ジス(クローディア・キム)や10代の娘らと共に豪華マンションに住み、家事は家政婦がこなす誰もがうらやむ暮らしだ。
一方、小児科医として働くジェギュ(チャン・ドンゴン)は、どんな時にも道徳的で良心的であることを信念に生きてきた。年長の妻ヨンギョン(キム・ヒエ)と10代息子と共に住む彼は、老いて痴呆気味になった母の介護にも献身的に当たり、品行方正な日々を送る。
まったく相容れない信念に基づいて生きてきた兄弟。しかし2人は、それぞれの妻を伴って月に1回、高級レストランの個室に集い、ディナーを共にする。レストランではお得意様であるジェワン夫妻が常に優先され、兄弟家族同士の会話はどこかぎこちない。
ディナーが行われた夜、時を同じくある事件が起こり、満ち足りた日々を送る家族が想像だにしなかった衝撃の結末を招き寄せる――。

利益優先のいかにも計算高い弁護士を演じたソル・ギョング。いつになく冷血な雰囲気がみなぎっていて凄みがあります。
一方、人情味豊かな小児科医を演じたチャン・ドンゴンは、常に人道的な判断をしていたのに、あることから違う顔を見せ始める弟ジェギュを静かに体現。
ソル・ギョング、チャン・ドンゴン共に、確かな演技で唸らせてくれました。
わが子のこととなると、親はどう動く? 人間の本質を突き付けられた思いです。(咲)


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ジャパンプレミア チャン・ドンゴン&ホ・ジノ監督登壇
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/508760172.html

2024年/韓国/109分/シネスコサイズ/5.1ch
字幕翻訳:福留友子
提供:KDDI 配給:日活/KDDI
公式サイト:https://michitaritakazoku.jp/
★2025年1月17日(金) 全国ロードショー
posted by sakiko at 20:14| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月11日

繕い合う・こと

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監督・脚本・編集:長屋和彰
プロデューサー・助監督・スチール:大沢真一郎
撮影・照明・編集協力:磯辺康広
出演:長屋和彰(倉木護)、黒住尚生(倉木幹)、菊池豪(稲田勝也)、山本由貴(霞亜希)、ふくだみゆき(稲田弥枝)、篠原篤(石森)、大沢真一郎(枝)

長男の護は、亡き父の[金継ぎ師]の後を継いだ。父とは違うやり方で顧客の求めに応じている。独り身の護は、仕事が終わると友人の稲田の店で一杯飲んで帰る。親が亡くなっても年末に家族そろって大掃除をする習慣は変えていない。ふだん連絡もよこさない弟の幹だが、ちゃんと帰ってきた。護は仕事に戻り、掃除を始めた幹は、父の部屋が空になっているのに気づいて護にくってかかる。取っ組み合いのあげく怒りの収まらない幹はどこかへ出て行ってしまった。

定位置にあるカメラが、護の朝のルーティンを映しています。一人での食事でも「いただきます」と言い、部屋もよく片付いています。几帳面で真面目な性格が見えます。護は急に来店した女性の茶碗をいったんは断わりますが、理由を聞いて修復することにします。幹も帰宅したらまっすぐに仏壇に向かい、手を合わせます。いろいろな説明は省略されているのですが、観客が想像できるヒントがそこかしこにありました。
金継ぎの作業を初めてよく見ました。護が父の言葉「なかったことにしないで綺麗に修繕した跡を残す。そこが金継ぎのいいところ」と言うのをほおぉと深く納得して聞きました。金継ぎは金繕いともいいます。護は言葉をじっくり選んで話しますが、幹は短気で、お終いまで話を聞きません。護と幹の共通の友人たちが登場して、この二人の潤滑油となります。稲田夫妻のやりとりはこの静かな作品のハイライトでした。主役より目立った稲田夫人は『カメラを止めるな!』の上田監督の奥様ふくだみゆきさん。監督デビューはなさっていますが、女優として初出演です。監督・主演の長屋和彰さん、プロデューサー・助監督・出演の大沢真一郎さんもカメ止めに出演していましたよ。
日本の伝統文化の金継ぎの仕事にフォーカスしながら、不器用な兄弟や周りの人々が繕いあいながら生きていく様が描かれています。(白)


2023年/日本/カラー/89分
(C)2023 Mending Cracks
https://yellow315327.studio.site/
★2025年1月11日(土)新宿K's cinemaにて公開中
posted by shiraishi at 11:34| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月10日

劇映画 孤独のグルメ

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監督:松重豊
原作:久住昌之(作)谷口ジロー(画)
脚本:松重豊、田口佳宏
撮影監督:赤松比呂志
撮影:金子圭太郎
主題歌:ザ・クロマニヨンズ「空腹と俺」(HAPPY SONG RECORDS/Sony Music Labels Inc.)
出演:松重豊(井之頭五郎)、内田有紀(志穂)、磯村勇斗(中川)、杏(松尾千秋)、オダギリジョー(店主)、塩見三省(松尾一郎)、村田雄浩(滝山)/ユ・ジェミョン(係官)

輸入雑貨の貿易商の井之頭五郎は、仕事でパリに来ている。元恋人の小雪の娘・千秋が頼み事があるという。祖父の松尾一郎が子供の頃に母親の作ってくれたスープを探すことになった。手がかりが少ない中あちらこちらと尋ね歩き、船に乗り遅れた五郎はとんでもない方法で海に出る。嵐に遭って気づくと、どこともしれない小島に流れ着いていた。そこで暮らすコミュニティの人々と交流するうちにあるヒントを見つけた。思い出の幻のスープは、ほんとうに再現できるのだろうか?

実は昨年の東京国際映画祭でいちはやく拝見しました。
ポスターの「腹が…減った」とつぶやく五郎さん、なんでこんな姿に!?
と思うでしょ?これまでにない大冒険に飛び込んでしまった五郎さんなのです。
元はといえば30年前に連載が始まった人気コミックです。テレビ東京の深夜枠ドラマとなったのは2012年。松重豊さんが主役になった決め手は「ロケ弁をものすごくうまそうに食べる」からだったそう。どの回を観ても本当に美味しそうですもんね。しかも量が多い!健啖家でないと務まりません。
満を持して劇映画化、松重豊さんが監督・脚本・主演と大活躍。ロケ地も共演の俳優陣も豪華です。スープ探しに加え、家族や夫婦の問題も取り入れて見ごたえのある作品になりました。おなかがすくこと請け合い。鑑賞後に駆け込むお店を探しておきましょう。(白)


2025年/日本/カラー/110分
配給:東宝
(C)2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会
https://gekieiga-kodokunogurume.jp/
★2025年1月10日(金)より大ヒット上映中

posted by shiraishi at 13:24| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月09日

エマニュエル 原題:EMMANUELLE

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(C)2024 CHANTELOUVE - RECTANGLE PRODUCTIONS – GOODFELLAS – PATHÉ FILMS

監督:オードレイ・ディヴァン(『あのこと』
脚本:オードレイ・ディヴァン、レベッカ・ズロトヴスキ
原案:エマニエル・アルサン著「エマニエル夫人」
出演:ノエミ・メルラン(『燃ゆる女の肖像』『TAR/ター』)、ウィル・シャープ、ジェイミー・キャンベル・バウアー、チャチャ・ホアン、アンソニー・ウォン、ナオミ・ワッツ

1974年、シルヴィア・クリステルのエロティックな姿が一大センセーショナルを巻き起こした『エマニエル夫人』から、50年。
官能小説「エマニエル夫人」を大胆に解釈し、現代に蘇らせた物語。


エマニュエルは仕事で香港の高級ホテルの査察依頼を受ける。香港に向かうフライトの中で、男をトイレに誘い込む。その様子を見ていた男、ケイ・シノハラは、エマニュエルが査察する為に滞在するホテルの同じ階の部屋が定宿だった、ダムのエンジニアだという。思わせぶりに彼を誘ってみるが、部屋には来ない。ホテルのCCTV室の監視者から、「ケイ・シノハラにはお決まりの行動がなく、部屋では寝ない」と聞かされる。ある夜、ケイから貰ったライターに書かれた名前を頼りに雑居ビルの奥深くにある会員制倶楽部に赴く・・・

外交官夫人が赴任先のタイを舞台に繰り広げた官能的な『エマニエル夫人』が、香港を舞台にキャリアウーマンの心からの性の目覚めを描いた物語に。
『あのこと』で女性の痛みを描いたオードレイ・ディヴァン監督。「痛みを描けるなら、悦びも描けるかもしれない」と、本作に取り組んだとのこと。
エマニュエルは、確かに魅力ある美人だけど、「金融業?」と言い当てられるように、賢くて、近寄りがたいところも感じます。それでも男なら誘いに乗ってくるはずと思っている節もあって、あまり好感が持てなかったのですが、監督インタビューに、「女性キャラクターは必ずしも好人物でなくてもよいと考えています」とあって、監督の思惑にまんまとはめられたのでした。
香港が舞台であることにそそられたのですが、なによりアンソニー・ウォン(秋生ちゃん!)の出演が気になりました。濡れ場があったら・・・と想像までしてしまったのですが、彼の役どころは「The Eye」。CCTV室の監視者でした。
ホテルの位置は、窓の眼下に見えるヴィクトリア湾の風景から、香港島の湾仔あたりと推測。「Rosefield Palace Hotel」と出てきますが、実在しません。エンドロールにGrand Hyatt Hong Kongとありましたので、推測通り、湾仔のホテルでした。ここには、2度程しか行ったことがないので、ロビーの雰囲気に記憶がありませんでした。
そして、怪しげな会員制倶楽部のある雑居ビルは、かの有名な重慶大厦(チョンキンマンション)。この会員制倶楽部の正体がまた香港らしくて笑いました。(咲)



2024/フランス/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/105 分/R15+
字幕翻訳:牧野琴子
配給:ギャガ ギャガロゴ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/emmanuelle/
★2025 年 1 月 10 日(金) TOHOシネマズ 日比谷他全国公開

posted by sakiko at 16:44| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

FPU ~若き勇者たち~ 原題:維和防暴隊 英題:Formed Police Unit

2025年1月10日~ TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
劇場情報

© 2024 Zhongzhong (Huoerguosi) Films Co., Ltd. & Wanda Pictures (Huoerguosi) Co., Ltd. All Rights Reserved

監督:李達超(リー・タッチウ)
製作総指揮:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
撮影:ファン・ユェンマン(H.K.S.C.)
美術:チュン・イーフン
アクション指導:シャ・シアロン、チェン・ジュンジー、フー・シャオガン
出演
分隊長 ユー・ウェイトン役 黄景瑜(ホアン・ジンユー)
狙撃手 ヤン・ジェン役 王一博(ワン・イーボー)
通訳/連絡係 ディン・フイ役 鐘楚曦(チョン・チューシー)
小隊長 ジョウ・ジアシュエン 欧豪(オウ・ハオ)
国連警察 作戦部長 ファビオ・トーマス:トーマス・フィケ

命を懸けて挑む、中国の国際平和維持警察隊FPUを描く

反政府武装集団と政府軍の武力紛争が続くアフリカの国へ、国連の要請を受けた中国の国連平和維持警察隊「FPU」(Formed Police Unit)が派遣された。チームワークを重んじる分隊長ユー(ホアン・ジンユー)や、正義感が強い狙撃手ヤン(ワン・イーボー)らは、一触即発で武力衝突が起こりうる最も危険なエリアで勤務することになる。内戦状態が続く中、大量虐殺、テロ攻撃、暗殺、暴動、人質事件などが頻発するこの地で、幾度となく命の危機に直面する彼らだったが、命がけの任務に邁進する。しかし、ユーとヤンの間には、ヤンの父を巡って因縁があり、ユーに対して不信感を持っていた。
そんな中、拘束されていた、大量虐殺を指揮していた人物が裁判にかけられることになり、証言者たちを出廷させるため、「FPU」のメンバーは彼らを守りながら裁判所に向かうが…。台風が接近する中、その証言者たちを奪取しようとする者たちが襲ってくる。暴風雨の中、死闘が続くが、なんとかそこを脱することができた。しかし、通訳だったディン・フイ隊員が命を落としてしまう。そんな彼らの活動を描く中国製ミリタリーアクション。

中国の若手俳優ホアン・ジンユー&ワン・イーボーが夢の競演!

モデル出身で、高校生の青春BLドラマ「ハイロイン」の主役で鮮烈デビューしたホアン・ジンユーがリーダー役を好演。『オペレーション:レッド・シー』からさらに進化したミリタリーアクションを演じ、若手トップ俳優の実力を発揮
中韓ボーイズグループUNIQのダンサー&ラッパーとしてデビューし、TV時代劇ドラマ「陳情令」でブレイクし、2024年には3本の主演映画『無名』『ボーン・トゥ・フライ』『熱烈』が日本で立て続けに公開されたワン・イーボーが、人命救助に情熱を燃やす青年を熱演。複雑な役どころを繊細に演じ、ハイスペックな身体能力を披露し、過酷なアクションをこなしている。『インファナル・アフェア』シリーズのアンドリュー・ラウ監督が製作総指揮に名を連ね、武術監督出身のリー・タッチウが監督を務めた。


公式HP https://hark3.com/FPU/
2024年製作/101分/PG12/中国
配給:ハーク
posted by akemi at 00:00| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月05日

#彼女が死んだ  原題: 그녀가 죽었다(彼女が死んだ)英題:FOLLOWING

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© 2024 NGENE FILM ALL RIGHTS RESERVED

監督:キム・セフィ
出演:ピョン・ヨハン、シン・ヘソン、イエル、ユン・ビョンヒ、パク・イェニ、シム・ダルギ、パク・ミョンフン

不動産公認仲介士のク·ジョンテ(ピョン・ヨハン)は、顧客が預けた鍵でその家に入り、他人の人生を盗み見るのが楽しみだ。ソーセージを食べながらビーガンサラダの写真を投稿するSNSインフルエンサーのハン·ソラ(シン・ヘソン)から部屋の借り手を探してほしいと鍵を預かり、彼女の不在の時を待つ。ある日、ハン·ソラの家に入ることに成功したク·ジョンテは、彼女がソファーで死んでいる姿を発見する。その後、彼がソラの家に出入りしたことを知る何者かが脅迫を始め、事件を担当する強力班刑事オ·ヨンジュ(イエル)の捜査網が彼に向かって迫ってくる。濡れ衣を晴らすべく自ら犯人を探さなければならないク·ジョンテは、ハン·ソラのSNSを通じて周辺の人物をあたりながら真犯人を探しに出るが…。

ピョン・ヨハンが、好奇心旺盛なク·ジョンテを、いたずらっぽい感じで演じていてキュート! 食べる姿が豪快なSNSインフルエンサーのハン·ソラを演じているシン・ヘソン、どこかで見た顔と思ったら、ドラマ「哲仁王后(チョルインワンフ) 俺がクイーン!?」で、現代では男性だったのに、タイムスリップしたら王宮で暮らす女性だったという役が絶妙だった女優さんでした。
部屋に何度か忍び込んでいたのですが、よりによって部屋を借りたいというカップルを案内して入ったら、ソファに血まみれで死んでいるハン・ソラが・・・。 それなのに、次に行って部屋は何事もなかったよう! いったいどうして? と戸惑うク·ジョンテが可愛いです。事件を追う女性刑事オ·ヨンジュ役のイエルは、落ち着いた大人の魅力。(咲)


2024年/韓国/103分/DCP5.1ch/シネマスコープ
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx.com/movies/following/
★2025年1月10日(金)シネマート新宿ほか公開
posted by sakiko at 20:46| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

サラリーマン金太郎【暁】編

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(C)本宮ひろ志/集英社 (C)2025映画「サラリーマン金太郎」製作委員会

監督:下山天
脚本:田中眞一
原作:「サラリーマン金太郎」 本宮ひろ志(集英社刊)
出演:鈴木伸之, 城田優, 石田ニコル, 文音, 影山優佳, 竹島由夏, 米倉れいあ, 山口大地, 斎藤さらら, 前田瑞貴, 川合智己, 佳久創, 橋本じゅん, 尾美としのり, 浅野温子, 榎木孝明

青森県大間町でマグロ漁師をしていた矢島金太郎(鈴木伸之)は、海で遭難していた老人、大和守之助(榎木孝明)を助けたことから、大和が会長を務めるヤマト建設に入社。生まれて初めてのサラリーマン生活に戸惑いながらも、持ち前の誠実さと常識やルールに囚われない大胆な行動力で仲間を増やし、大和会長や黒川専務(尾美としのり)の信頼を勝ち取っていく。しかしヤマト建設は、天下りしてきた元官僚の大島社長(橋本じゅん)に牛耳られようとしていた。金太郎は大島社長の子飼いの事業部長、鷹司(城田優)の計略にはまり、大和会長らを窮地に追い込んでしまう。金太郎らは形勢逆転のため、大島社長の不正の証拠を掴もうと奔走する・・・

人気マンガ家本宮ひろ志が22年にわたって描き続けた「サラリーマン金太郎」。
これまで高橋克典、永井大の主演でテレビドラマ化や映画化がされてきて、連載開始から30年を経て、三代目金太郎に鈴木伸之が抜擢されました。
原作も、これまでのドラマや映画も見たことがありませんでしたが、昭和から平成にかけて会社勤めをした私には、社内の勢力争いや、銀座のクラブ(よく連れていってもらいました!)など、なんとも懐かしいものでした。
榎木孝明さんが出演しているのも、見たい!と思った動機なのですが、「海難で救われる老人」か・・・と、ちょっとショックも。正体は建設会社の会長というお偉いさんだったので、それはぴったりの役と! 釣りの場に、金太郎を呼んで本音を語る場面は、『釣りバカ日誌』のようで、微笑ましかったです。なにより、会社の利益よりも、社員の幸せを第一に考えるという経営者なのが素敵です。
可憐なクラブのママの石田ニコルさんや、乞食ばばぁと呼ばれて疎まれ役の浅野温子さん、犯罪グループを率いるカッコいい女・李秀麗を演じる文音さんなど、女性たちが光ってました。 【暁】編は、とりあえず一件落着ですが、後編【魁】編が楽しみです。(咲)

2025年/日本/101分
企画・製作:TIME 制作:楽映舎
配給:ライツキューブ、ティ・ジョイ
https://salaryman-kintaro.com/
★2025年1月10日(金)より新宿バルト9他にて全国公開

★後編:『サラリーマン金太郎【魁】編』 ★2025年2月7日公開



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ブラックバード、ブラックベリー、私は私。(原題:Shashvi shashvi maq'vali’)

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監督:エレネ・ナヴェリアニ
原作:タムタ・メラシュヴィリ
撮影:アグネス・パコズディ
出演:エカ・チャヴレイシュヴィリ(エテロ)、テミコ・チチナゼ(ムルマン)

エテロは48歳で独身。ジョージアの小さな村で育ち、母親が病気でなくなってからは父と兄の世話を続けてきた。今は一人になって雑貨店を営んでいる。ブラックベリーを摘んでいたエテロは、ブラックバード(クロツグミ)の声に気をとられて崖から足を滑らせてしまう。なんとか自力で這い上がると、村人たちが自分の遺体を囲んでいる臨死体験をする。店に戻った彼女は、いつものように商品の配達に来たムルマンを思わず見つめてしまう。性衝動にかられ、48歳にして初体験をした彼女はムルマンが自分に好意を持っていたことを知る。噂好きの村人たちに知られないように、ムルマンとの約束を心待ちにするようになった。

エテロを演じたエカ・チャヴレイシュヴィリは、主に舞台で活躍する女優さん。太い眉に鋭い目、どっしりとした存在感のある体型は、ゆるぎない意思と生活力を感じさせます。
ジョージアは戦前の日本のような家父長制が残っていて、独り身の女性には風あたりが強いようです。口さがない女たちは、エテロが結婚せずにいることや体型を揶揄しますが、独り身の自由を謳歌しているエテロは、取り合いません。失礼な物言いにはきっちりと反論もし、全く正論で溜飲が下がります。エテロは街に出かけて、好きなケーキを食べ、女性カップルの店で話に花を咲かせ、と自分一人の楽しみもちゃんと持っています。友人の娘とは年の離れた友達付き合いができます。既婚者のムルマンと親しくなって、乙女のようにときめきますが独り占めにしようなどとは思いません。
こんな「お一人様」人生もいいなぁと思っていると、想定外のラストが!これは吉なのか?(白)


2023年/ジョージア、スイス/カラー/ジョージア語/110分
配給:パンドラ
(C)- 2023 - ALVA FILM PRODUCTION SARL - TAKES FILM LLC
http://www.pan-dora.co.jp/blackbird/

★2025年1月3日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺にて公開中
posted by shiraishi at 15:03| Comment(0) | ジョージア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする