2024年10月27日

ノーヴィス(原題:The Novice)

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監督・脚本・編集:ローレン・ハダウェイ
撮影:トッド・マーティン
音楽:アレックス・ウェストン
出演:イザベル・ファーマン(アレックス・ダル)、ディロン(ダニ)、エイミー・フォーサイス(ジェイミー・ブリル)

大学の女子ボート部に入部したアレックスは、J.F.ケネディの「困難だからこそ挑戦するのだ」が座右の銘。誰よりも自分に厳しく猛烈な練習をいとわない。同期のジェイミーはスポーツ万能で身近なライバル、彼女より優れていなければならない。ジェイミーを素質があると褒めるコーチが、アレックスの名前さえ憶えていなくても。
怪我のため、レギュラーの座がひとつ空いた。奨学金が必要なジェイミーは策を弄してアレックスを出し抜き、雪辱を果たそうとするアレックスだったが。

ノーヴィス( novice)とは新入り、初心者のことだそうです。この映画は、ローレン・ハダウェイ監督が大学生のとき、なんとなく知っていただけのボート部に入り、4年間熱狂的にハマってやり続けた体験から生まれました。コーチは能力を褒めはしなかったけれど、闘志だけは褒めてくれたとか。ありあまる闘志ゆえ狂気のスパイラルに落ちてしまった、とは! 限りなく闘志ゼロに近い私は感嘆するばかり。
イザベル・ファーマンは『エスター』(2009)の12歳の少女役でブレイク。その前日譚『エスター ファースト・キル』(2023)を25歳になってから演じていたのには驚きました。
アレックス役が決まって、撮影前の6週間、毎朝4時半起きで1日6時間の水上トレーニングを続けたそうです。アレックス役にふさわしいですね。(白)


2021年/アメリカ/カラー/97分
配給:AMGエンタテインメント
(C)The Novice, LLC 2021
https://www.novice-movie.com/
★2024年11月1日(金)ほか全国ロードショー

posted by shiraishi at 21:33| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

DOG DAYS 君といつまでも  原題:ドッグデイズ 도그데이즈

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(C)2024 CJ ENM Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED

監督:キム・ドクミン
出演:ユン・ヨジョン、ユ・ヘジン、キム・ユンジン、チョン・ソンファ、キム・ソヒョン、ダニエル・ヘニー、イ・ヒョヌ、タン・ジュンサン、ユン・チェナ ほか

建設会社でリゾート開発を手掛けるミンサンは、独身。奮発して持ちビルを手に入れたが、1階に動物病院「DOG DAYS」がテナントとして入っていて、今朝も犬の糞を踏んでしまい、清潔好きのミンサンは不愉快極まりない。院長ジニョンと顔を合わせれば喧嘩ばかり。ある日、世界的建築家ミンソがフレンチブルドッグを飼っていて、「DOG DAYS」の顧客だと知り、ミンサンは自身のプロジェクトに参加してもらうべく、ジニョンに助けを求める。
ミンソは、夫とは死別し、息子は海外在住。豪邸で暮らしているが、毎日の食事はデリバリーで済ませ、フレンチブルドッグのワンダは唯一の心のよりどころ。そんなある日、ミンソは散歩中に倒れてしまう。通りがかったデリバリーのライダー、ジヌが救急車を呼んで助けるが、ワンダは置き去りにされ、行方不明になってしまう。意識が戻り、ワンダを探し求めるミンソ。
ワンダは、町内に住んでいるK-POP作曲家のソニョンとチョンアの夫婦が施設から引き取った少女ジユに保護されていた・・・

ミンサンは自分の設計なのに、上司から顔が悪いからとプレゼンを顔のいい部下に任せろと言われてしまいます。ユ・ヘジンさん、確かにまずい顔なのに(失礼!)、このところ恋バナにも縁があって、本作でも犬猿の仲だったジニョンとの関係の行方が気になります。
世界的建築家を演じるユン・ヨジョンさんも、貫禄たっぷり。
ダニエル・ヘニーさんは、愛犬を残してアフリカに行ったスジョンの元彼氏という役どころ。別れた彼女よりも、もしかしてワンちゃんの方をまだ愛してる? 
動物病院には、いろんな人が集って、今の韓国での愛犬ブームを感じさせてくれます。
その一方で捨てられる犬もいて、「犬は買わないで引き取りましょう」という運動が映画の中で展開されて、捨て犬問題の一助ともなっています。
思えば、去年1月に公開されたチャ・テヒョン主演の『マイ・ハート・パピー』も、捨て犬を巡る心温まる映画でした。
ワンちゃんたちの名演技も可愛くて、癒されます。(咲)


ミンサンが犬に冷たい態度をとるにはわけがありました。その想像はつきましたが、「もしも犬の言葉がわかったら、飼い主はどんな言葉を聞きたいと思う?」という会話がありました。「大好き」かなと想像しましたが、一番多いのはそうじゃありませんでした。さて、なんでしょう?映画を観てくださいね~。
犬派と猫派どっちが多い?と検索してみましたら、調査によって違いが出るものの、犬派が少々多いとか。十代だと猫派が多くなるそうです。キャラクターグッズは猫が多い感じがしますね。犬も猫も、ついでに動物全般好きですが、保護犬、猫を引き取るには年齢が高いと難しいんです。飼える人はラッキーですよ。大事にしてあげてね。(白)


2024年/韓国/カラー/シネマスコープ/5.1chデジタル/120分
字幕翻訳:小西朋子
配給:ギャガ
公式サイト:https://www.rakuten-ipcontent.com/dogdays/
★2024年11月1日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開


posted by sakiko at 20:51| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カッティ 刃物と水道管   原題:Kaththi

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(C)Lyca Productions

監督・脚本:A・R・ムルガダース(『サルカール 1票の革命』『ダルバール 復讐人』)
撮影:ジョージ・C・ウィリアムズ
音楽:アニルド(『マスター 先生が来る!』『ダルバール 復讐人』)
編集:A・シュリーカル・プラサード(『PS1黄金の河』『PS2大いなる船出』)
製作会社:ライカ・プロダクションズ
出演:ヴィジャイ(『マスター 先生が来る!』)、サマンタ(『ランガスタラム』)、ニール・ニティン・ムケーシュ(『プレーム兄貴、王になる』

コルカタの刑務所に収監されているタミル人の“カッティ(刃物)”ことカディル。彼には、建物や都市の平面図(劇中でブループリントと称される)から、その立体的な構造を透視できる特殊能力がある。ある夜、脱獄囚を捕まえるため、警察からその能力を見込まれ、協力要請を受ける。刑務所の外に出られたのを機に、ちゃっかり自分も脱獄。ひとまずチェンナイに逃げて、そこからバンコクへ高跳びしようとしたところで、空港で出会った美女アンキタに一目惚れ。出国を止め、街路を歩いていた時、突然銃撃事件が起きる。カディルが撃たれた男のもとに駆け寄ると、その男は自分と瓜二つ! 救急車で運ばれる彼の所持品を咄嗟に自分のものと入れ替える。身代わりになったのはジーヴァという男。カディルをジーヴァと思い込んだ役人が、表彰セレモニーの会場に連れていく。そこでカディルは、ジーヴァが老人ホームを運営していることを知る。アンキタの祖父もここの入所者だった。そんな時、カディルをジーヴァと思い込んだ刺客に命を狙われる。その刺客を送り込んだのは、世界的に有名な清涼飲料会社の社長シラーグだった。カディルはジーヴァが地方の農民たちの問題解決に奔走していることを知り、ジーヴァに成り代わって、農民たちの先頭に立って多国籍企業のトップと対決する・・・

“大将”の愛称で親しまれる、インド・タミル語映画界の寵児ヴィジャイが、詐欺師で泥棒のカディルと、農民たちの為に闘う正義派ジーヴァの二役を務めた2014年の作品。
『マスター 先生が来る!』公開後、日本でもファンが増え、日本公開が待望されていた映画が、ようやく公開となりました。
大規模な清涼飲料会社が、農民たちが必要とする水を独占しようとしていて、ジーヴァがそのために闘っていること知って、成り代わったカディルは、老人たちを率いて、水道パイプラインの中に居座るという作戦にでます。常に水が流れているわけでないインドだからこそ、できる座り込み。老人たちが命がけでパイプラインの中に入っていく姿は涙を誘います。
アクション娯楽大作の中に、しっかり社会的メッセージも込めた作品。詐欺師カディルが、社会活動家ジーヴァのことを知って、改心していくさまを、ヴィジャイが見事に演じきっています。さて、美女アンキタへの一目惚れの行方は? ぜひ劇場で! (咲)


2014年/インド/タミル語/163分
配給:SPACEBOX 宣伝:フルモテルモ
公式サイト:https://spaceboxjapan.jp/kaththi/
★2024年11月1日(金)より新宿ピカデリー他全国順次公開



posted by sakiko at 11:26| Comment(0) | インド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする