2024年07月23日

めくらやなぎと、眠る女

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監督・脚本:ピエール・フォルデス
原作:村上春樹(「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」)
声の出演 オリジナル版:ライアン・ボンマリート、ショシャーナ・ビルダー、マルセロ・アロヨ、スコット・ハンフリー、アーサー・ホールデン、ピエール・フォルデス

【日本語版】
声の出演:磯村勇斗、玄理、塚本晋也、古舘寛治、木竜麻生、川島鈴遥、梅谷祐成、岩瀬亮、内田慈、戸井勝海、平田満/柄本明
演出:深田晃司
翻訳協力:柴田元幸
音響監督:臼井勝
監修:ピエール・フォルデス

2011年の東京。東日本大震災から5日後、刻々と被害を伝えるテレビのニュースを見続けたキョウコは、置き手紙をのこして小村の元から姿を消した。妻の突然の失踪に呆然とする小村は、図らずも中身の知れない小箱を女性に届けるために北海道へと向かうことになる。
同じ頃のある晩、小村の同僚の片桐が家に帰ると、そこには2メートルもの巨大な「かえるくん」が彼を待ち受けていた。かえるくんは迫りくる次の地震から東京を救うため、こともあろうに控えめで臆病な片桐に助けを求めるのだった――。
めくらやなぎ、巨大なミミズ、謎の小箱、どこまでも続く暗い廊下――大地震の余波は遠い記憶や夢へと姿を変えて、小村とキョウコ、そして片桐の心に忍び込む。人生に行き詰まった彼らは本当の自分を取り戻すことができるのだろうか…。(公式サイトより)

海外にもファンの多い村上春樹氏。それなのに、私はなんだか苦手でちょっと読んでは進まず、ベストセラーさえ読了できていません。アニメーションになったこの作品が新潟の映画祭で上映されて拝見。初めてちゃんと最後まで観ました。
これはピエール・フォルデス監督が独立した短編を選んで、ゆるやかにつなげてできた作品です。たくさん読み込んでいないとできない作業です。日本のアニメを見慣れた目には、顔のしわやほうれい線などくっきり描かれているせいか、みんな中年以上に見えて、片桐など定年間近の人かと思っていました。後で年齢設定を見てあらまぁとびっくり。
出演者の中では「かえるくん」がお気に入りです。実際あの大きさで目の前に現れたら怪獣なみに驚くかと思いますが、なんだか知的で上品だし、不思議な力はあるしで実は王子様だったり?と妄想が拡がります。気にかけているだけで応援になって、東京を救ってくれたとは。これからもよろしくと三拝九拝したいくらい。妻に去られる小村は、呆然としながらも据え膳には手を出すし、片桐には少し明るい先がありそうだし、全然理解できてないのかもしれませんが気持ちよく見終えました。(白)


2022/フランス、ルクセンブルク、カナダ、オランダ合作/カラー/109分/
配給:ユーロスペース、インターフィルム、ニューディアー、レプロエンタテインメント
(C)2022 Cinema Defacto - Miyu Prodcutions - Doghouse Films - 9402-9238 Quebec inc. (micro_scope - Prodcutions l’unite centrale) - An Origianl Pictures - Studio Ma - Arte France Cinema - Auvergne-Rhone-Alpes Cinema

公式サイト: http://www.eurospace.co.jp/BWSW
公式SNS: X:@eurospace_d Instagram:@eurospace_distributio
★2024年7月26日(金)より全国ロードショー

posted by shiraishi at 10:24| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする